the pillowsライブレポート| moondust tour Zepp Tokyo

昨年10月にリリースされた「ムーンダスト」を引っ提げた「moondust tour」のファイナルが3月28日、Zepp Tokyoで開催された。
ソールド・アウトとなった会場は、たくさんのバスターズ(the pillowsのファン)で埋め尽くされ、ツアー・ファイナルを祝福するかように、熱量の高い空気感で満ち溢れていた。

大きな拍手で迎えられ、ゆっくりとステージに現れるメンバー。山中さわお(Vo&G)の一声から奏でられたのは、最新「ムーンダスト」から「Clean Slate Revolution」「Break a time machine!」、そして「空中レジスター」と間髪入れず進められていく。山中から「久しぶりじゃないか、みんな元気そうだな」と話すと、会場からは大きな声援で応える。「今日も最後まで仲良く、楽しい時間にしよう、宜しくね。」と山中から次に奏でられたのは「ノンフィクション」。曲間では、恒例となっているMCタイムが始まり、このツアーでの出来事を語り、特に出身地でもある札幌公演での話では、バスターズの笑いを誘い、このツアーの充実度が伺える。

「プレイリー・ライダー」「都会のアリス」と続き、全身でそのビートを感じ、楽曲の持つ世界観に触れているバスターズを見ると、「ムーンダスト」というアルバムがこの28公演(ファンクラブ限定1公演を含む)を通して、確実に染み渡っていることがわかる。次の「Purple Apple」へ流れで、何も違和感を感じず、むしろ自然な流れとして受け止められた理由はそこにある。真鍋吉明(G)と山中のギターソロでは、実に楽しそうに演奏されていて、事実「Purple Appleは、このツアーで飽きずに楽しめた」と山中がMCで話していた。
「まだまだ青春のラヴソングを歌いたい」と放たれた「パトリシア」では、暖かな世界を見せ「Back seat dog」「ROBOTMAN」と往年の名曲が続く。

「ハッピー・バースデー」〜「メッセージ」では、「ムーンダスト」の花言葉である”永遠の幸福”の世界が、余すことなく披露された。その流れで山中から、「バンドを結成して26年目に突入して、活動の中で理想通りにいかないこともあったけれど、長い時間を過ごして今夜もここに立っているのは真実で、その真実から生まれた名曲を」と紹介、演奏された「ムーンダスト」。”その全てが真実で初めて見た虹は僕らだけのモノさ”と歌うように、28公演全てで魅せたであろう世界は、間違いなくthe pillowsとバスターズが作り上げた世界だ。そして「ハイブリッド レインボウ」では大合唱が起こり、会場の熱気もピークを迎える。

メンバー全員のMCタイムでは、鈴木淳(B/サポートメンバー)の軽快なトークに笑いが起こり、佐藤シンイチロウ(Dr)からは、「ツイてる男にこれからもついてこないか?」と会場を沸かせ、真鍋吉明からは、「26年前と好きなこともやってることも変わらないけど、当時はギターを弾くと怒られたけど、今は喜ばれる」と話し、そのまま「About A Rock’n’Roll Band」へ突入する。
「Ideal affection」〜「LITTLE BUSTERS」と、怒涛の流れでノンストップに演奏され、本編最後ではバスターズの大合唱と共に幕を閉じた。

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