The BONEZ、約2年ぶりのツアーを奇跡の完走。苦境の中で提示された、最強の現在。そして5.29には追加公演も決定

そうした公演実施に関する経緯、バンドが歩んできた道程の物語といったものを抜きにしても、この日のライヴは足りないものなど皆無だと感じられるほどに素晴らしいものだった。実のところ演奏曲目自体は、4月5日のツアー初日とまったく同じではあった。が、その初日の時点ですら2年ぶりのライヴとは思えないグルーヴやタイトさ、バンド内に発生するリアルタイムな化学反応の素晴らしさが存分に感じれたのに、そうしたすべてがいっそう強力に機能しているのが伝わってきたのだ。それこそがまさに、バンドが生きている、ということの証だろう。

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ステージ上のJESSEは、「熱しやすく冷めやすい」というのとは違うものの、何かに対する動機が少しでも下降し始めると一気に冷めてしまうという自らの性分を認めながら、ツアー初日に感無量としか言いようのない気持ちになり、だからこそその後の日程について、自分の熱がそれ以下になってしまうのではないかという不安を感じていた、と語っていた。ただ、現実には大阪でも、福岡でも、彼自身の言葉によれば「冷めるどころか燃えた」のだという。そうした各地での公演を経たうえで、まさしく彼らは今現在なりの最高潮というものをこの最終夜に味わうことになったのだった。

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“We are The BONEZ”という自らにとっての新たなテーマ・ソングを掲げながら始まった今回の全6公演というコンパクトなツアーは、結果、最高の形で幕を閉じた。確かにオーディエンスの側は不自由を強いられることになった。しかし、オール・スタンディングであるはずのフロアに椅子が並べられていようと、マスク着用が義務付けられ声を発することすら禁じられていようと、演者と観衆の間での意思の疎通は可能だということ、エネルギーの交感は起き得るのだということを、ステージ上の4人のみならず、その場いた誰もが感じていたに違ない。

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しかも、物語はそれだけでは終わらなかった。5月29日、『We are The BONEZ Tour 2021 PLUS』と銘打ちながら、このツアーの追加公演が開催されることが決定したのだ。新たな約束の場所は、Zepp Tokyo。もちろんその日までに事態がどれほどポジティヴな方向へと変わっているかはわからないし、油断することは許されない。が、またそこで新たなマジックが生まれ、The BONEZが本当の意味での再生にまた一歩近付くことは間違いないだろう。その場での再会を願いながら、規制だらけの毎日をなんとか安全に切り抜けていきたいところだ。そして、もうひとつ痛感させられたこと。それはライヴというものが時と場合によっては“不急”であることもあるはずだが、絶対に“不要”なものではない、ということである。

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文:増田勇一
写真:Yoshifumi Shimizu

追加公演は5月29日にZepp Tokyoにて全席指定、定められたガイドラインを遵守のうえ、感染拡大防止策を徹底し開催される。
チケットは現在、プレオーダー受付中となっている。

セットリスト
M1.We are The BONEZ
M2.Revolution
M3.GIMCRACK
M4.Louder
M5.Broken Car
M6.Jump Around
M7.Rude Boy
M8.Until you wake up
M9.Bird ~people with wings~
M10.Remember
M11.”Good” Bye Song
M12.LIFE
M13.Friends
M14.Place of Fire
M15.Thread & Needle
M16.SUNTOWN
M17.Hey, You

【追加公演情報】
We are The BONEZ Tour 2021 PLUS
5月29日(土) Zepp Tokyo

■チケット
前売り¥6,500(ドリンク代別/ 電子チケットのみ)
お土産付きチケット
〈イープラス最速プレオーダー先行〉
チケット販売URL:https://eplus.jp/thebonez/

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