6月20日(金)に行われた初日。開場中・転換中は同イベントのアンバサダーでもある俳優/ラジオパーソナリティの別府由来がDJとして邦楽ロック/ポップスの名曲たちをプレイして場を温める。彼の呼び込みから登場したのは、“根暗ポップチューンバンド”を標榜する、京都出身の3人組・POOLSだ。1曲目の「wave」は淡々としたリズムと反復するベースの上に平熱のボーカルと女声コーラスを乗せた、浮遊感のあるミドルナンバー。インディーズバンドと聞いて連想しがちなガムシャラで一本調子なスタイルとは一線を画すことを一発で知らしめる立ち上がりだ。続く「サークル」は冒頭からハイトーンのギターが踊る人懐っこく軽快なポップス。みきりょうへい(Vo/Gt)の呼びかけに反応して、場内からはクラップや歌声が起きる。
最新曲「Heck」ではダンサブルなシーケンスやラップも交えながらプレイ。オーディエンスを巻き込んだスケールの大きなコーラス、爽快なギターソロも飛び出したのは「Luv(2u)」。曲によってはギターロック然とした構成もあるものの、バンドサウンドの枠に固執することはない自由度の高い構築から、色とりどりの音世界を見せていくのがPOOLS流だ。曲中で積極的にアジテートする以外はMC等に時間を割かず、ハイテンポの4つ打ちダンスロック「daradara」までの8曲を持ち時間にギュッと詰め込んで、バンドの存在と個性を存分にアピールするライブであった。
フロアからの手拍子と共にじわじわと熱を帯びていくオープニングSEの中、4ピースのバンド編成で登場したのは藤巻亮太だ。粒立ちの良さと厚みを両立したアンサンブルで奏で始めたのは「電話」のイントロ。かつて彼自身がレミオロメンとしてインディーズからメジャーへと歩み出した最初のシングル曲の、ゆったりめのリズムに乗せた切なくエモーショナルなメロディが場内に染み入っていく。続くのはエネルギッシュなロックナンバー「ハロー流星群」。赤く染まったフロアをミラーボールの光が巡り、サビでは一斉に手が上がる。
「インディーズがキーワードということで自分の20代の頃とか思い出すんですけど、まだ何者でもなくて。早く何かになりたくて、俺はこれなんだって宣言できるようなものが欲しいと悩んだりしながらやってました。でもあの時の気持ちってずっと大事というか。今日はそんな気持ちを呼び覚ましながら、燃え盛らせながら、みなさんに楽しんでいただけたらと思います」
そんなふうに心境を語った後は、メランコリックな美メロを持つ「傘クラゲ」を丁寧に歌い届け、決して定番とはいえない選曲にフロアからは喜びの声が湧き上がった。同時期に生まれた代表曲「粉雪」に繋いだあとは、和やかなメンバー紹介等を挟んでの「南風」で会場全体が弾む。衝動的なロックサウンドと大きな包容力、力強いポジティヴィティを併せ持った「朝焼けの向こう」、疾走感満点のサウンドで攻め立てる「儚く脆いもの」とソロの近作を並べてライブは最高潮に。ラストは藤巻自身が「まだ何者でもなかった」時期に生み出した大名曲「3月9日」をしっとりと、しかし確かな熱を込めて歌い上げたのだった。































