イエスは約1年7ヶ月振りとなる通算23作目のアルバム『ミラー・トゥ・ザ・スカイ』を5月19日にリリースすることが決定している。
『ミラー・トゥ・ザ・スカイ』は複数のフォーマットが用意されており、アートワークは全フォーマットとも、イエスのコラボレーションを長年務めるアーティスト、ロジャー・ディーンが手掛けている。
アルバムのリリース発表に伴って新曲“Cut From The Stars”がミュージック・ビデオと共に公開されている。
新作についてギタリストのスティーヴ・ハウは次のように語っている。「これはこのバンドにとってとても重要なアルバムなんだ。『ザ・クエスト』で確立したアプローチを維持してはいるけれど、同じことを繰り返してはいない。それが肝心なことだった。イエスが’70年代にアルバムを出す度にそうしていたように、僕たちは成長し前進しているんだ。後年のイエスは活動こそしていたけれど、次のことをやっていなかったことが多かった」
「このアルバムはふたたび成長して構築していく僕たちの姿を表しているんだ。イエスにとってその『次のこと』とは、ハイエナジーで、複雑で、実り豊かで、音が幾重にも層をなす、スタジオ録音の新曲を集めたアルバムであり、それは彼らの大いに称賛されてきたレガシーに加わる一方、今後の胸躍る展開への道筋を作っていくということなんだ」
ジョン・デイヴィソンは次のように続けている。「僕たちは真の意味で、人として気が合うんだ。全員が大きな輪の内側へとフォーカスしていたような気がする。イエスを定義づける最高水準の核に意識が集中していたんだ。美しい光景だったし、その一部になれたことは素晴らしいよ。それが曲や、個人の利益ではなくイエスという大きなまとまりのために各メンバーが進んで寄与したクリエイティヴなインプットに、鮮やかに再現されていると確信している」
ビリー・シャーウッドは次のように語っている。「頭の中に浮かんでいた素材はたくさんあったんだ。スタジオで何もやっていなかった時期がすごく長かったからね。アイデアがとにかく豊富に浮かんでいた。ハイペースだったね。『ザ・クエスト』の作業が終わってミックスができたらすぐ、そこでひと息入れるために小さな休みをいくつかとった。だけどまだ音楽が頭の中でぐるぐる回っていたんだ。それをとにかくコンスタントに見て、内容を詰めていった。全員家に居る状態だったこともあって、かなり首尾よく物事が進んでいったね。『みなさん、今僕たちは2作目のアルバムを作っています』なんて公表も特にしないまま、アルバムからアルバムへと移り渡ったんだ。素材に取り組み続けていただけでね。かなり自然な流れで生まれたものを、プロセスが進む中で洗練させていった。それにしても最初のほとぼりはすごかったよ。たくさん素材があったからね」
トーマス・ウェーバーは次のように語っている。「彼らは『ザ・クエスト』で意気揚々になっていました。その勢いがスタジオにまっすぐ逆戻りしたのです。曲を書いているときの彼らは、初期段階から壮大な方向に向かっていたのが明らかでした。それこそがまさに私にとってのイエスの音楽ですね。それ自体が『イエスの音楽』というジャンルであるのも同然です。『ミラー・トゥ・ザ・スカイ』は間違いなくイエスの音楽なのです」
アラン・ホワイトが2022年に亡くなって後任を務めているジェイ・シェレンは次のように語っている。「僕は2016年のトポグラフィック・ドラマ・ツアーに、アランの代わりに単独で参加していた。2017年終わり以降、僕たちはパートナー関係にあった。美しいパートナーシップだったと付け加えたいね。本当にたくさんのことを学んだし、アランのスタイルについて、そしてどうしてそういう形だったのかについて、本当にたくさんの発見があった。あれは彼のパーソナリティに完璧に合っていたんだ。このアルバムではアランが全面的に存在感を放っている。それは僕たちの中にあるものだ。だから僕の心の中では、アランが今も僕やこのバンドと一緒に大きな意味で存在している作品なんだ」