ジョン・レノンは12枚組のボックスセット『パワー・トゥ・ザ・ピープル』がリリースされることが決定している。発売日は、ジョン・レノンが85歳を迎えるはずだった日の翌日にあたる10月10日になる。
ボックスセットにはザ・ビートルズ解散後にジョン・レノンがフルで行った唯一のライヴである「ワン・トゥ・ワン・コンサート」が収録され、政治色が前面に出た彼らの1972年発表『サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ』を再構築・リミックスした『ニューヨーク・シティ』も収録される。
そのほかにも、デモ音源、アウトテイク、宅録音源、スタジオでのジャム・セッション、各曲のエヴォリューション・ドキュメンタリー、追加のライヴ・パフォーマンスなど、90トラックの未発表音源を含む123トラックが収録される。
「マディソン・スクウェア・ガーデンでの演奏はキャヴァーンやハンブルク以来、一番楽しめた」とジョン・レノンは1972年に『NME』に語っている。「ザ・ビートルズとして音楽にのめり込んでいたころと同じような感覚になれたんだ」
リリース発表に合わせて「ワン・トゥ・ワン・コンサート」より“Come Together”の未発表ライヴ・パフォーマンス音源が公開されている。
「『ワン・トゥ・ワン・コンサート』は、私たちの”草の根政治”の取り組みの一環だった」とヨーコ・オノ・レノンは本作『パワー・トゥ・ザ・ピープル』の序文で述べている。「あれは、ジョンと私が強く信じていた”平和と啓蒙のためのロック”を体現したものだった。そしてあのマディソン・スクウェア・ガーデン公演は、ジョンと私が一緒に演奏した最後のコンサートになった。”Imagine Peace(平和な世界を想像しよう)”、”Peace is Power(平和は力だ)”、”Power To The People(民衆に力を)!”」
「このコレクションを纏め、コンサートの音源をリミックスする中で、両親のアーカイヴに残された未発表音源を初めて耳にしたことは、僕にとって本当に衝撃的な経験だった」とショーン・オノ・レノンは続けている。「父が話す音源を聴いたり、父の姿を見たりするのが僕にとってどれほど特別なことか、世間の皆さんは分かっていないのかもしれない。僕は、皆さんにもお馴染みの写真や音声だけを見聞きして育ってきた。だから、初めて出会う素材を見つけることは、僕にとってすごく重要な意味を持っている。それは、父と一緒の時間を過ごせているような気分になれるからだ。僕が11歳のとき、母は『ライヴ・イン・ニューヨーク・シティ』のアルバムと映像を世に出した。だから僕は、成長期にあのアルバムをよく聴いていた。父の最後のコンサートになったあのライヴは、僕の頭の中で特別な位置を占めている。そういうわけであのライヴに関してはポール・ヒックスやサイモン・ヒルトンと一緒にたくさんの時間をかけて、ライヴ感のある雰囲気を残しつつ、全体の音をできる限りクリーンにする最良のバランスを探った。そして音声の修復を担当したサム・ガノンは、細部にまでこだわった驚異的な仕事をしてくれた。僕らの駆使した技術をすべて明かすつもりはないけれど、ある種の”映画のような魔法”が必要だったとでも言っておこう。とにかく最終的には、あのコンサートをこれまでで最高のサウンドに仕上げられたと思う」






























