テイラー・スウィフトは幸せになることで自身のトレードマークとも言える失恋についての楽曲を書けなくなってしまうのではないかと不安に思っていることを明かしている。
これまでにワン・ダイレクションのハリー・スタイルズやカルヴィン・ハリスらとの交際歴があるテイラー・スウィフトは、“We Are Never Ever Getting Back Together”や“I Knew You Were Trouble”を初めとした失恋を歌った代表曲で知られている。
現地時間10月16日に公開されたアメリカの公共ラジオネットワーク「NPR」の「タイニー・デスク・コンサート」に登場した際の映像の中で、テイラー・スウィフトは自身のこれまでのソングライティングについて振り返っている。
テイラー・スウィフトはキャリアを通じて「もし幸福になったらどんな曲を書くか」という質問を何度もされてきたことを明かして、次のように語っている。「『もう曲は書けなくなってしまうのでしょうか?』っていうね。面白い質問よね」とテイラー・スウィフトは観客に語っている。
「若い頃にその質問を受けた時には、『そうね、私は自分が知らないことについての曲から書き始めたの』っていうふうに答えていたわ。私は12歳の頃に曲を書き始めて、大抵は失恋についての曲だったの。自分では歌っていることについて理解していなかったけど、映画を観たり、本を読んだりはしていたから」
テイラー・スウィフトは続けて、最近になって当該の質問についてより考えるようになったとして次のように語っている。「家に帰った後で『世界一大好きなことをできなくなったらどうしよう? もう失恋の曲は書けないのかしら?』っていうことを思うのよ」
しかし、テイラー・スウィフトに失恋の曲を書くことを止めるつもりはないようで、彼女は次のように続けている。「失恋の曲を書くのは大好きなの。書いていてとっても楽しいのよ!」
映像の中で、テイラー・スウィフトは今年8月にリリースした最新作『ラヴァー』で誇りに思っている歌詞についても語っており、”Lover”にある「With every guitar string scar on my hand, I take this magnetic force of a man to be my lover(私の手にあるギターの弦の傷と共に、私は磁力に惹きつけられるような男性の魅力が恋人にはほしい)」という歌詞を誇りに思っていると語っている。
「私にとってソングライティングは本当にカタルシスを感じさせ、心を癒してくれることなの。乗り越えなければならなかった困難な物事について書いた曲がたくさんあるわ。だから、ギターを習っていた頃のメタファーとしてこれを取り上げることにしたの」とテイラー・スウィフトは語っている。
「子供だった頃は指から血が出るまで練習していたわ。そのときの跡がまだ残っているの。当時は弦も自分で変えていたし、跳ねるから、そのときの傷跡がまだ残っているのよ」
「より大きなメタファーでもあるのよ……人生では傷を積み重ね、痛みを積み重ね、そして学びや失望、苦闘の時間を積み重ねていくものなの。誰かがあなたの手を取るのなら、その手と、傷跡と、それらすべてを受け止めてもらうのよ」