ブルース・スプリングスティーンは自身のラジオ番組で新型コロナウイルスのパンデミックへの対処についてドナルド・トランプ大統領を批判し、「マスクを着けろ」と語っている。
衛星ラジオ局「シリウスXM」で6月17日にスタートした「フロム・ヒズ・ホーム・トゥ・ユアーズ」でブルース・スプリングスティーンは次のように語っている。「10万人以上のアメリカ人がここ数ヶ月で亡くなっているのに、我々の指導者からは空虚な恥ずかしい反応だけだ。単純にムカついているよ」
「彼らの命は大統領再選には都合の悪い統計以上のものだったんだ。国辱だよ」
「夏を楽しむ代わりに新型コロナウイルスをめぐる状況を僕らは見つめることになるだろう。そして、そのコストは国から支払われるんだ」と彼は続けている。
「僕らは亡くなった人と残された家族について祈りながら失ってしまったものを数えることになる。ロックンロールの鎮魂歌を聴く準備ができているなら、ぜひ聴いてほしい」
ブルース・スプリングスティーンはドナルド・トランプ大統領を「大統領執務机に座っている人物」と評して、「あらゆる敬意をもって自分の国やその国民に配慮といたわりを見せてくれ。マスクを着けろ」と語っている。
米『ローリング・ストーン』誌によれば、番組でブルース・スプリングスティーンはボブ・ディランの“Disease of Conceit”やニール・ヤングの“When God Made Me”といった死者を悼む曲をかけて、ジョン・プラインやアダム・シュレシンジャーといった新型コロナウイルスで亡くなった人々の名前を挙げている。
ブルース・スプリングスティーンは先日、自身の番組でジョージ・フロイドに追悼の位を表している。8分に及ぶ“American Skin (41 Shots)”をかけた後、ブルース・スプリングスティーンは「ジョージ・フロイドがミネアポリスの警官の膝を喉に突きつけられて、どれだけの時間が経ったことか」と語っている。