ファレル・ウィリアムスはスクーター・ブラウンがテイラー・スウィフトの初期6作の権利を有するレーベルを買収したことによる両者の論争について自身の考えを示している。
スクーター・ブラウンのイサカ・ホールディングスは2006年の『テイラー・スウィフト』から2017年の『レピュテーション』までの6作の権利を有するビッグ・マシーン・レーベル・グループを買収している。テイラー・スウィフトは2018年にユニバーサル・ミュージック・グループが所有するリパブリック・レコーズと契約している。
新たなインタヴューでファレル・ウィリアムスは両者の諍いについて「残念だ」と述べ、音楽業界は常にアーティストに対してフェアであるわけではないと語っている。
「本当に残念だよね」と彼は『ヴァラエティ』誌に語っている。「彼には買収する権利はあるよ。ビジネスというのはそういうものだからね。彼女の気持ちも分かるよ。自分の曲をコントロールできないわけだからね」
彼は次のように続けている。「完全に間違ったシステムで動いているんだよ。彼はビジネスマンで、アーティストの代理人だよね。彼の視点から見れば、買収することで素晴らしい投資になると思ったんだろうけどさ。でも、アーティストには(自分の作品をコントロールする)機会があるべきなんだ。彼女がそうしたかどうかは分からないけどさ」
「業界の構造がおかしなもので、度々クリエイターにフェアじゃないってことは知っているわけでね。クリエイターが権利を持っていられるような規範があるべきだと思うね」
インタヴューでファレル・ウィリアムスは自分の音源の権利を所有できるようにコロンビア・レコーズと契約交渉したことについても語っている。
「あれは大きな一歩だった。だけど、それじゃいけないんだ。それを喜んじゃダメなんだよ。というのも、音源の権利を所有する限られたアーティストの1人なんかにはしたくないんだ」
「マスター音源がオリジナルで、その他のコピーはどれもその下なんだ。ソニーとの契約ではそうした条項をすべてなくさせなければならなかった。全部がそうなんだよ。変えなければいけない条項というのがたくさんあるんだよ」
テイラー・スウィフトはスクーター・ブラウンについて「巧みに操られた執拗ないじめ」を非難しており、スクーター・ブラウンがマスター音源の権利を得たことが明らかになって「悲しく不快」だと述べている。一方、スクーター・ブラウンは買収について「悪意はなかった」として「公明正大に行うことを心がけている」と述べている。
テイラー・スウィフトは買収を受けて、初期6作の楽曲を再レコーディングする考えを示していた。
先月、テイラー・スウィフトはビッグ・マシーン時代のマスター音源の権利がスクーター・ブラウンによって売却されたことについても言及している。