Pink Floyd、1987年発表の『鬱』のリミックス新バージョンが単独リリースされることに

Pink Floyd

ピンク・フロイドは1987年発表の『鬱』のリミックス&新バージョンとなる『鬱(リミックス&アップデイト)』が10月29日にリリースされることが決定している。

これは2019年11月にリリースされた16枚組のボックスセット『ピンク・フロイド ザ・レイター・イヤーズ』に収録されていたもので、デヴィッド・ギルモアとアンディ・ジャクソンがオリジナル・マスター・テープからリミックスしたもので、セッション・ミュージシャンが参加していた一部の曲でリチャード・ライトのオリジナルのキーボード・テイクや新たに発見された音源を使用して再編集したもので、ニック・メイスンも新たにドラム・トラックを追加録音している。

『鬱』は前作『ファイナル・カット』以来4年振り通算13作目のオリジナル・アルバムで、ロジャー・ウォーターズ脱退後のデヴィッド・ギルモアを中心とした「新生ピンク・フロイド」としての初の作品となっている。

デヴィッド・ギルモアは今回の「リミックス&アップデイト盤」について次のように語っている。「僕たちはこのアルバムを録音してから何年か後、もっとタイムレスなものにするためにアップデイトすべきだという結論に辿り着いたんだ。僕たちが大好きで演奏するのに慣れていた伝統的な楽器をもっとフィーチャーしてね。そうするメリットがあるんじゃないかと考えた。それから、これまではリックのキーボード・パートのうち、これまで使っていなかった音源を探して見つかったものが、新しいヴァイブや新しいフィーリングをもたらすのに役立ったんだ」

彼は1987年のオリジナル盤のレコーディングを次のように振り返っている。「ボブ・エズリンとは1979年に『ザ・ウォール』を一緒に作ったし、僕とはソロ・アルバムもいくつか作っていた。ボブからはたくさんのことを学んだよ。プロジェクトの一員としてとても貴重な存在なんだ。僕が書いていた色々な曲に一緒に着手して、(1986年の)クリスマスの時期にはうまく進んでいることを確信したよ。ある日ふと僕が“ひらめき”を感じたものが“Sorrow”になった。ひと晩で5つもヴァースを書いたんだ。素晴らしい偶発的な幸運の瞬間、どこからともなく流れ出てきてね。後になって、あれはとても貴重な瞬間だったんだと分かって、自分たちがいい線いっている、きっとうまくいくはずだと確信できたんだ」

ニック・メイスンは本作について次のように語っている。「35年もたってアルバムを編纂し直すなんて、初めはちょっと変な感じがしたけれど、同じ作品を別の視点から見たいというみんなの意欲が長年の間に計り知れないほど大きくなったのは間違いない。デジタル・テクノロジーによって、“素晴らしい新世界”だった時代の初期の作品を紐解く機会は、必然的にますます興味深いものになっている。曲の中に新しい要素を見つける、いや新しい科学によってそれまで隠れていた要素を見つけることができるメリットがあるのは間違いない。思うに、アルバムを過去に遡り、その機会を利用して、2つの大規模なツアーでアルバムの多くをライヴで演奏するという経験から学んだことを多少活かすことにより、ほんの少しオープンなサウンドを作ることができる要素があると思う。スタジオを無制限に利用してドラムのトラックを録音し直すのは楽しかった」

「『鬱』はかなりのストレスと時間的制約の中で録音したもので、実際最終ミキシングと次のツアーのリハーサルが同時進行だったんだ。リックの仕事の一部を改めて取り入れる機会を得たのも良かったね。あれもまた、テクノロジーのポジティヴな大変動が本当に多くのデジタル的なチャンスを与えてくれて、バンド感を圧倒的なものにしてくれた気がする。このリミックスのメリットの1つがそうであるといいね!」

『鬱(リミックス&アップデイト)』はアートワークも故ストーム・トーガソンのディレクションのもとロバート・ダウリングが撮影した、ベッドが並ぶオリジナル盤のジャケット写真の別テイクが使用されており、ヒプノシスのオーブリー・パウエルと、ストームスタジオのピーター・カーゾンがデザインとアート・ディレクションを担当している。

オーブリー・パウエルは次のように語っている。「ヒプノシスのパートナー、ストーム・トーガソンがデザインした、ベッドが500台以上並ぶアイコニックな写真をアップデイトしようと思っていた。アーカイヴに目を通していたときに、海がセットに迫ってきているバージョンの写真を発見したんだ。ストームが、ベッドが全部(流されて)なくなってしまうことを恐れて撮影を中断した直前のものだった。それから、マイクロライト・プレーン(超軽量飛行機)を改めてフィーチャーしようと思ったんだ。飛行機を間近で撮った写真がなかったから、似たような白の飛行機を探し出して、ピーター・カーゾンに機体をリタッチで赤に塗り直してもらった。それからそのマイクロライト・プレーンをデザインの全面に持ってきたんだ。デヴィッド・ギルモアとニック・メイスンに承認してもらって、オリジナルの人気アートワークへの新鮮なアプローチの出来上がりさ」

『鬱(リミックス&アップデイト)』は360 Reality Audio、ドルビーアトモス、UHDバージョンでリリースされることも決定している。

リリースの発表に合わせて“Learning to Fly”の映像も公開されている。

フィジカル・フォーマットは日本盤で1CD、2LP(輸入盤国内仕様)で、輸入盤でCD+DVDのセット、CD+Blu-rayのセットがリリースされる。

リリースの詳細は以下の通り。

ピンク・フロイド『鬱(リミックス&アップデイト)』 
PINK FLOYD/A Momentary Lapse of Reason (Remixed & Updated)          
2021年10月29日発売 
1CD:SICP-6412 ¥2,750(税込) 
(ソフトパック/28ページ・オリジナル・ブックレット+日本版ブックレット/新規解説・歌詞・対訳付) 
2LP:SIJP-111~2 \6,600(税込) 輸入盤国内仕様 完全生産限定盤 
(180g重量盤/ハーフスピード・カッティング45回転盤/28ページ・オリジナル・ブックレット+日本版ブックレット/ Newデザイン帯付見開きジャケット/新規解説・歌詞・対訳付) 
1 生命の動向 Signs Of Life  
2 幻の翼 Learning To Fly 
3 戦争の犬たち The Dogs Of War 
4 理性喪失 One Slip 
5 現実との差異 On The Turning Away 
6 空虚なスクリーン Yet Another Movie 
7 輪転 Round And Around 
8 ニュー・マシーン(Part 1) A New Machine Part 1 
9 末梢神経の凍結 Terminal Frost 
10 ニュー・マシーン(Part 2) A New Machine Part 2 
11 時のない世界 Sorrow

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