ピンク・フロイドは1971年にイタリアのポンペイ遺跡で収録されたライヴ・パフォーマンスが新たにリマスター/リミックスされた映像と音源で、『ピンク・フロイド・アット・ポンペイ』というタイトルの下に5月2日にリリースされることが決定している。
映像はオリジナルの35mmフィルムからレストアされ4Kデジタル・リマスタリングが施されており、音源はスティーヴン・ウィルソン(ポーキュパイン・ツリー)が新たに手がけた2025最新リミックスが採用されている。
『ピンク・フロイド・アット・ポンペイ』ニュー・ヴァージョンは、2CD、2LP、Blu-ray、DVD、デジタル・オーディオ、ドルビーアトモスのフォーマットでリリースされるもので、日本のみ完全生産限定2CD+BDの3枚組7インチ紙ジャケット仕様(特典ポスター封入)でリリースされることも決定している。2CDと2LPにはボーナストラックとして“Careful With that Axe, Eugene – Alternate Take”、“A Saucerful of Secrets – Unedited”も収録される。
リリース発表に合わせて新たに修復された動画と音声による“Echoes (Part 1)”が公開されている。
また、新たに修復された映像は『Pink Floyd at Pompeii – MCMLXXII』として2025年4月24日を皮切りに全世界の厳選された映画館で限定劇場公開されることも発表されている。
『Pink Floyd at Pompeii – MCMLXXII』は、エイドリアン・メイベン監督による1972年公開の映画を新たに修復した4Kレストア版として初公開される。1971年10月にイタリアのポンペイ遺跡の世界遺産である古代ローマ「円形闘技場」でのピンク・フロイドの無観客ライヴ・パフォーマンスは、ポンペイ遺跡で行われた史上初のコンサートとなっている。
ピンク・フロイドのドラマーであるニック・メイスンは本作について次のように語っている。「『ピンク・フロイド・アット・ポンペイ』は、このバンドの『狂気』以前のライヴ演奏という、レアでユニークな記録だ」
ピンク・フロイドの修復ディレクター、ラナ・トプハムは『ピンク・フロイド・アット・ポンペイ』について次のように続けている。「1994年以来『ピンク・フロイド・アット・ポンペイ』の行方がわからなくなってた未編集状態のフィルムを探し続けてきたので、1972年のオリジナルの35mm撮影のネガを最近発見できたのはとてつもなくスペシャルな出来事でした。新たに修復されたヴァージョンは、最初の90分のカットと、60分に渡るソース・エディットと組み合わせ、その後間もなく撮影された、アビイ・ロード・スタジオでのドキュメンタリー映像も加えて編集しました」
リミックスを手掛けたスティーヴン・ウィルソンは次のように語っている。「子供時代、『狂気』を繰り返しかける父親に洗脳されてからというもの、ピンク・フロイドは私が一番好きなバンドだ。彼らは私にとっての“ビートルズ”であり、私の音楽的DNAに深く刻み込まれている。初めて『ポンペイ』を見たのは地元の映画での粒子の粗い映像だった。知的でクールという概念を体現しているような4人のミュージシャンによるその解放的で探求的なロック・ミュージックは、私に驚くべき印象を与えた。まるで昨日撮影されたかのようなラナ・トプハムの素晴らしいフィルム修復に合わせて、サウンドトラックをリミックスできたことを光栄に思う」