忌野清志郎がフルバンド編成で戻ってきた2003年の名盤『KING』のデラックス・エディションが11月24日に発売されるのは既報の通りだが、そこに収録される未発表曲「ジグソーパズル」が本日11月3日に先行配信された。
忌野清志郎のシングルとしては、2009年に発表された「Oh! RADIO」から、まさに12年ぶりに発表された新曲ということになる。
『KINGデラックス・エディション』に収録される未発表曲は全4曲、全て清志郎のプライベートスタジオ“ロックン・ロール研究所”のハードディスクより発見された物だ。そのうちの1曲が今回配信される「ジグソーパズル」である。清志郎と共同プロデューサーである三宅伸治の二人で全ての楽器をこなし録音されていたトラックを今回のリリースのためにトラックダウンしたもの。「KING」のレコーディングセッションが始まったばかりのタイミングで息のあった二人が楽しみながら録音している様子が窺える。
イントロの激しいギターのリフの後に飛び出してくるのは「思いも寄らないことばかり起こる 世界は一体どうなってしまった」というフレーズ。今の時代を予見したかのようでドキッとさせられる。それでも決して後ろ向きではなく「Baby Babyさあ始めよう 何か新しいことを」と未来を切り開く強い意志を感じさせてくれる、まさに今、この世の中に流れるべき曲だ。まるで2003年にタイムカプセルに詰め込まれて、今の時代に開けられるべく18年間じっと待っていた生き物のようである。イントロの三宅のギターや間奏の清志郎のハーモニカの爆発的なエネルギーがそんなことを感じさせ、今の時代に必要なアンセムみたいに聞こえてくる。
今回の配信リリースに合わせて、リリックビデオのショートバージョンもYouTubeで公開された。音源と合わせて是非チェックして欲しい。(配信のジャケットは、ロックン・ロール研究所の守り神とも言える招き猫)
「ジグソーパズル」音源配信リンク