The Wrecking CrewのBill Pitmanが逝去

Bill Pitman

ザ・レッキング・クルーのギタリストであったビル・ピットマンが亡くなった。享年102歳だった。

『ニューヨーク・タイムズ』紙によれば、ビル・ピットマンは現地時間8月11日にカリフォルニア州ラ・キンタの自宅で亡くなったという。死因については明らかにされていないが、ビル・ピットマンは先月から背骨を損傷する事故からの療養状態にあった。

1920年2月12日に生まれたビル・ピットマンは音楽一家で育ち、父親はNBCの番組で裏方のベーシストとして働いていた。5歳の時には音楽を始め、高校の時には地元のジャズ・シーンに憧れてニュージャージー州からマンハッタンに定期的に通っていた。1951年にロサンゼルス周辺のジャズ・クラブに出演し始めて、ペギー・リーのバッキング・バンドに起用されてからキャリアが飛躍している。

ラジオ番組『ラスティ・ドレイパー・ショウ』に3年間レギュラー出演した後にアル・ヘンドリクソン、ハワード・ロバーツ、バディ・リッチ、レッド・カレンダーといったアーティストからセッションの仕事を受けている。ロックンロールの世界への入り口となったのはフィル・スペクターで、その後、大物のセッションに誘われることになった。

当初は名前もなかったが、ロサンゼルスを拠点とするこの流動的なミュージシャン集団はメンバーのハル・ブレインによってザ・レッキング・クルーと呼ばれることになった。ザ・レッキング・クルーの最初のヒット曲はフィル・スペクターによる1958年発表の“To Know Him Is To Love Him”で、ビル・ピットマンはその後のフィル・スペクターのレコーディング・セッションに参加することになった。

ザ・レッキング・クルーのメンバーとしてビル・ピットマンはザ・バーズ、ナンシー・シナトラ、ジェームズ・ブラウン、ザ・モンキーズらの音源に参加している。

最もよく知られている貢献としてはザ・ビーチ・ボーイズの“Good Vibrations”、ボブ・ディランの“Mr. Tambourine Man”、ザ・ロネッツの“Be My Baby”、フランク・シナトラの“Strangers In The Night”、バーブラ・ストライサンドの“The Way We Were”といった曲が挙げられる。

また、ビル・ピットマンはザ・ビーチ・ボーイズが1966年に発表したアルバム『ペット・サウンズ』の冒頭を飾る“Wouldn’t It Be Nice”でアコースティック・ギターを担当している。ビル・ピットマンは1965年発表の『ザ・ビーチ・ボーイズ・トゥディ』、『サマー・デイズ』にも参加していた。

ビル・ピットマンは他にも映画やテレビのサウンドトラックにも参加しており、エルヴィス・プレスリーの1961年公開の映画『ブルー・ハワイ』、1970年公開の映画『M☆A☆S☆H マッシュ』、1982年公開の映画『初体験/リッジモント・ハイ』、1987年公開の映画『ダーティ・ダンシング』、1990年公開の映画『グッドフェローズ』のサウンドトラックにも参加している。

ザ・レッキング・クルーについては2008年にドキュメンタリー『レッキング・クルー 伝説のミュージシャンたち』が公開されており、メンバーだったトミー・テデスコの息子であるデニー・テデスコが監督を務めている。

映画の公式フェイスブックでデニー・テデスコはビル・ピットマンに次のように追悼の意を表している。「彼は父の友人で、一緒にギターを弾いたりゴルフをやったりしていました。私は歳をとるまで、彼が与えた影響を理解していませんでした。ビル・ピットマンは“Mr. Tambourine Man”でも、“Good Vibrations”でも聴くことができます。彼は素晴らしい人物でした」

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