ロレッタ・リンが亡くなった。享年90歳だった。
“You Ain’t Woman Enough”、“The Pill”、“Don’t Come Home A Drinkin’ (With Lovin’ On Your Mind)”、“Honky Tonk Girl”といったヒット曲で知られるカントリー・シンガーのロレッタ・リンは現地時間10月4日朝に亡くなったことが家族によって発表されている。
「私たちのかけがえのない母親であるロレッタ・リンは10月4日の朝、ハリケーン・ミルズの愛する牧場で寝ている間に穏やかに亡くなりました」
キャリアの中でロレッタ・リンは60枚のアルバムをリリースしており、昨年リリースされた最新作『スティル・ウーマン・イナフ』は16度目の全米カントリー・チャートの1位を獲得している。彼女は全世界で4500万枚以上のセールスを記録している。
ロレッタ・リンは18個のグラミー賞にノミネートされており、3つのグラミー賞を獲得しており、2010年には生涯業績賞を受賞している。最も最近の受賞は2019年だった。
2004年にロレッタ・リンはジャック・ホワイトがプロデュースしたアルバム『ヴァン・リア・ローズ』をリリースしており、当時全米チャートの最高位を記録している。2016年にリリースされた『フル・サークル』で全米チャートの最高位の記録を塗り替えている。
2013年にはバラク・オバマ元大統領から大統領自由勲章を授与されている。
ロレッタ・リンと長年にわたってコラボレーションしてきたドリー・パートンは追悼の意を表しており、「私の姉にして友人のロレッタのことを聞いて残念です。ナッシュヴィルにいた頃、私たちは姉妹のようでした。彼女は素晴らしい人間にして素晴らしい才能で、たくさんのファンがいて、私もその1人でした。みなさんと同様に彼女のことが惜しまれます。安らかに眠ってください」と述べている。
— Dolly Parton (@DollyParton) October 4, 2022
マーゴ・プライスも次のように追悼の意を表している。「ロレッタ・リンがいなかったら、私は今日カントリーミュージックを作っていなかったと言ってもいいと思います。ミュージシャンにして母親であることはどんなことなのかを私に教えてくれました。彼女の書く曲はものすごくリアルでした。今回のことは別次元の痛みです。永遠に彼女のことを惜しむことになるでしょう」
It’s safe to say I wouldn’t even be making country music today if it weren’t for Loretta Lynn. She showed me up what it looked like to be a musician and a mama. Her writing was as real as the day is long. This one hurts on another level. I’ll miss her forever. pic.twitter.com/xpQZwp4TnB
— Margo Price (@MissMargoPrice) October 4, 2022
本名をロレッタ・ウェブという彼女は1932年にケンタッキー州の片田舎の小屋で8人兄弟の1人として生まれた。炭鉱労働者の娘だったことから、彼女の代表曲である1970年発表の“Coal Miner’s Daughter”が生まれることになった。
ロレッタ・リンは15歳の時にオリヴァー・“ドリトル”・リンと結婚して、1996年に彼が亡くなるまで共に暮らすことになった。プロとして歌うように促したのは夫で、初期のプロモーションにも協力していた。2人は6人の子供をもうけている。