テイラー・スウィフトの「ジ・エラズ・ツアー」のチケット発売を巡って広く報じられることになった問題が起こったことについてチケットマスターはサイバー攻撃に起因するものだと述べている。
チケットは11月に発売されたが、先行販売の時点でウェブサイトの停止と長い待ち時間が発生して、チケット再販サイトでのチケット価格の高騰という事態が起きていた。チケットマスターは「歴史的に前例のない需要」を経験することになったとして、一般発売を中止している。
チケットマスターに対してはカリフォルニア州カートライト法とカリフォルニア州不正競争防止法という2つの法律に違反したとして消費者から訴訟も起こされている。
現地時間1月24日、米上院反トラスト委員会はチケットマスターの競争の欠如について公聴会を開催している。
BBCによれば、チケットマスターの親会社であるライヴ・ネイションの代表取締役であるジョー・ベルヒトルドは公聴会前の説明で今回の販売で「貴重な教訓」を得たと述べている。
ジョー・ベルヒトルドは「消費者にひどい体験」をさせてしまったことについて「多くの失望したファンとテイラー・スウィフト」に謝罪している。「今になって考えれば、改善できるところもいくつかありました」
あの時の状況についてジョー・ベルヒトルドは次のように説明している。「ボットによる攻撃があるだろうことは分かっていて、計画を立てていましたが、これまで経験した以上のボットによるトラフィックの攻撃が3度ありました。それは400回に及ぶ認証済みファンへの販売で初めてのことでした」
「ボットは当社のシステムへの侵入やチケットの購入には至りませんでしたが、攻撃のために速度が下がり、販売を停止しなければいけないこともありました。それが消費者にひどい体験をさせることになり、深く後悔しています」
テイラー・スウィフトのチケットを巡る騒動を受けて2人の上院議員はボット対策法案について連邦取引委員会に回答を求めている。彼らは「オンラインのチケット市場におけるボットの使用に対抗する」ための「ステップに関する情報」を提供するよう求めている。
テイラー・スウィフトの「ジ・エラズ・ツアー」は3月にアリゾナ州グレンデールのステート・ファーム・スタジアムで行われる公演から始まり、スペシャル・ゲストとしてパラモア、ビーバドゥービー、フィービー・ブリジャーズ、ガール・イン・レッド、ムーナ、ハイムらが参加することが決定している。