ジョン・レノンの殺害についてアップルTV+で新たなドキュメンタリーのシリーズが放送されることが決定している。
『ジョン・レノン:マーダー・ウィズアウト・ア・トライアル(原題)』という番組は俳優のキーファー・サザーランドがナレーションを務めるもので、1980年12月8日にニューヨークのアパートメントの外でジョン・レノンを殺害したマーク・チャップマンの計画的犯行と余波を追ったものとなっている。
アップルTV+によれば、全3編のドキュメンタリーの製作者は「ニューヨーク市警、仮釈放委員会、地方検事局からの広範な情報公開法の要請が認められた」という。
このドキュメンタリーではジョン・レノンの友人、マーク・チャップマンの弁護士、精神科医、刑事、検察官のインタヴューも収録されている。配信開始日は現時点で決まっていない。
マーク・チャップマンは罪状を認めており、1981年に精神科医の治療を命じられ、懲役20年から終身刑の判決が下されている。68歳のマーク・チャップマンは2000年に初めて仮釈放の申請を行っており、以降2年ごとに審理が行われているが、仮釈放は認められていない。彼は今もニューヨーク州の北にあるグリーン・ヘイヴン矯正施設に収容されている。
2022年、マーク・チャップマンは12回目の仮釈放申請が却下されたことが明らかになっている。
彼は審理で「世界的に重要な人命を自分勝手に軽視していた」と語っている。
「私は自分のやったことを分かっていました。それが悪であることも、間違っていることも分かっていました。あまりにも名声がほしくて、私はすべてを投げ出し、人名を奪ってしまいました。私がこうなったことについて他の誰かや他の何かのせいにするつもりはありません」
「これは私の心の中の悪でした。私は何者かになりたくて、それは何も止められませんでした」とマーク・チャップマンは語っており、ジョン・レノンを殺害することは「自分にとってすべてへの大きな答えでした。もう何者でもない人間でいるつもりはありませんでした」と続けている。
マーク・チャップマンについては2007年にジャレッド・レトが主演した映画『チャプター27』が公開されている。