デフ・レパードの代表作『炎のターゲット』の発売40周年を記念して、同作のデラックス・エディションが4月26日にリリースされることが決定した。高品質リマスターが施され、アルバム11番目の楽曲である「ノー・ユー・キャント・ドゥー・ザット」の未発表デモ音源などの未発表音源やビデオが追加収録される。
世界中のファンは、2024年3月1日からストリーミング・サービスで「フォトグラフ (アンフィニッシュド・ヴォーカル・ヴァージョン) 」を試聴できるようになる。このトラックはグループ屈指の有名曲の未発表デモ・ヴァージョンであり、長年に亘って彼らの倉庫に保管されていた音源だ。もちろん、4月26に日発売の『炎のターゲット』40周年記念エディションにも収録されている。
試聴・ダウンロードはこちら:https://umj.lnk.to/DefLeppard_p40
1983年にリリースされた『炎のターゲット』は、デフ・レパードをロック界のレジェンドへと変貌させたアルバム。世界的ヒットを記録した「フォトグラフ」、「ロック!ロック!」、「ロック・オブ・エイジ」などを収めた同作は、世界各国でプラチナ・ディスクに認定 (アメリカのチャートでは2位まで上昇) 。現在でも、『炎のターゲット』はロック史上屈指のセールスを記録したアルバムとして知られている。また、同作は続く『ヒステリア』と並んで、全米レコード協会によるダイヤモンド・ディスクの認定 (米国内だけで1,000万セット以上のセールス) を受けている。実のところ、誰もが夢見るこの大記録を二作のアルバムで樹立しているロック・バンドは、デフ・レパードを含めてたった5組しか存在しない。これは、現在の音楽業界においても類稀なる偉業である。
さらに、ギタリストのフィル・コリンがピート・ウィリスに代わって加入したのも、このアルバムの制作中のこと。つまり、同作はデフ・レパードの”黄金期”のラインナップが顔を揃えた記念すべき第一作である。
フィル・コリンのコメント
「言うまでもなく、『炎のターゲット』は本当に特別なアルバムだ。俺を含む全員がマット・ラングと一緒に仕事をしたのはあれが初めてだったし、俺が素晴らしい友人のスティーヴ・クラークと一緒にギターを弾いたのもあれが初めてだった。彼は、才能溢れる驚異的なギタリストだったんだ。俺はこのアルバムのことも、みんなで成し遂げた偉業についても心から誇りに思っている」。
40周年という節目を記念してリリースされる今回のデラックス・エディションでは、リード・シンガーのジョー・エリオットとローナン・マクヒューがエグゼクティヴ・プロデューサーを務め、マスタリングはアンディ・ピアースが手がけた。
リック・サヴェージのコメント
「グループを結成したばかりのころから、俺たちの目指すサウンドは明確だった。それは、”壁のようにそそり立つギターとドラムの音が、キャッチーなヴォーカルとそのメロディーを支える”というものだ。そして、その構想をようやく実現できたのが『炎のターゲット』だった。このレコードが革新的と評価されたのはそこに特別な魅力があったからに他ならないけれど、その魅力はいまでも薄れていない。このアルバムの収録曲がファンに愛され続けていて、いまもレパードのセットリストの中心であり続けているのは、曲の質が高い何よりの証拠だよ。40年だって??40日も経っていないような感覚だね」。
このデラックス・エディションは、エグゼクティヴ・プロデューサーを務めたリード・シンガーのジョー・エリオットの協力により纏められた。なお、今回の40周年記念エディションは、4CD+ブルーレイのボックス・セットと2CDが日本盤として発売。他にデジタル配信、1LP(ハーフ・スピード・カッティング/輸入盤のみ)、ブラック・ヴァイナルの2LP(輸入盤のみ)、カラー・ヴァイナルの2LP (UNIVERSAL MUSIC STORE限定/輸入盤のみ) 、の各フォーマットでリリースされる。
中でも、デラックス・エディションを構成する4CDには、オリジナルのアルバム本編に加え、ジョー・エリオットの保管するテープの中から今回発掘されたディスク1枚分の未発表デモ音源 (「ノー・ユー・キャント・ドゥー・ザット」の未発表デモ音源を含む) 、そして当時の重要なライヴ音源――LAフォーラム (アメリカ) とドルトムントのヴェストファーレンハレ (ドイツ) での二公演で録音されたもの――も収録される。
さらにブルーレイには、アルバム本編のアトモス・ミックス (ジャイルズ・マーティン監修) 、5.1chサラウンド・ミックス、ニュー・ステレオ・ミックス、そしてインストゥルメンタル・ミックスを収録。そのほか、当時制作されたプロモーション・ビデオも5曲分収められる。
なお、『炎のターゲット』のアナログ盤がハーフ・スピード・カッティングで製作されるのも今回が初めてとなる。
英文ブックレットには、モジョ誌やクラシック・ロック誌のライターであるポール・エリオット (このためにバンド・メンバーへの新規インタビューも実施) が執筆したアルバムの制作秘話や、グループとは長年の付き合いがあるロス・ハルフィンら有名写真家による (初公開となるものを含む) 秘蔵写真の数々などが掲載される。
ジョー・エリオットのコメント。
「ここには関係者の想いが詰まっているし、俺は最初から最後まで本当に気に入っている!!……今回、ホコリを被った古いカセットを発掘して、ローナンにそれを綺麗に修復してもらい、長年未完成のまま忘れられていた”11番目のトラック”を再発見することもできた。それは、俺たちの中でも幸運な数人だけが経験できる旅路だ……それにしても何という旅だろう!!」
デフ・レパードは2022年から2023年にかけて、世界中のスタジアムを回る驚異的なツアーを敢行。5大陸を股にかけた同ツアーでは、計27ヶ国で210万人以上の観客を動員し、伝説的なライヴ・バンドとしての地位をいっそう揺るぎないものにした。
今年の夏にもデフ・レパードの面々は、ジャーニー、スティーヴ・ミラー・バンド、ハート、チープ・トリックとともに、北米のスタジアムを回る大規模ツアーを行う予定。
※ツアーの日程やチケット購入などの詳細についてはこちらを参照