スティーヴィー・ワンダーはニュー・シングル“Can We Fix Our Nation’s Broken Heart?”の音源が公開されている。
新曲では特段政治への言及があるわけではないものの、今年11月に行われるアメリカ大統領選挙を見据えた内容となっている。
“Can We Fix Our Nation’s Broken Heart?”の音源はこちらから。
スティーヴィー・ワンダーは先日シカゴで開催された民主党全国大会で“Higher Ground”を披露しており、演奏前に次のように語っている。「歴史の痛みと明日への約束の間に立ったとき、私たちは勇気ある現状維持を選ばなければなりません」
スティーヴィー・ワンダーについては今年、ビリー・アイリッシュ、ザ・キュアーのロバート・スミス、ニッキー・ミナージュらと共に音楽における人工知能の「略奪的」利用を警告する公開書簡に署名している。
今年4月、非営利団体のアーティスト・ライツ・アライアンスは音楽界におけるAIの台頭を受けて「音楽の価値を下げることをやめよう」と題した公開書簡を発表しており、音楽業界の著名人200人以上が署名している。
公開書簡の中でアーティスト・ライツ・アライアンスは開発者、テクノロジー企業、プラットフォームやデジタル音楽サービスに対して「ソングライターやアーティストの人としての芸術性を損なったり、それに取って代わったりするようなAI音楽生成技術、コンテンツ、ツールを開発・展開しないこと、あるいは私たちの作品に対する公正な報酬を否定しないことを誓約する」ことを求めている。
公開書簡は次のように続けられている。「間違いを犯さないで下さい。責任ある形で使用されれば、AIは人間の創造性を向上させ、世界中の音楽ファンにとって新しくエキサイティングな体験を開発し、成長させることができる大きな可能性を秘めていると信じています」
「残念ながら、プラットフォームや開発者の中には創造性を妨害し、アーティスト、ソングライター、ミュージシャン、権利者を貶めるためにAIを使用している人たちもいます。無責任に使用された場合、AIは私たちのプライバシー、アイデンティティ、音楽、そして生活を守る能力に甚大な脅威をもたらします」