メガデスのフロントマンであるデイヴ・ムステインは元マネージメント会社に100万ドル以上を支払うことが決定している。
米『ローリング・ストーン』誌が入手した法廷書類によれば、デイヴ・ムステインはコリー・ブレナンに140万ドル以上を支払うことになるという。コリー・ブレナンの会社である5Bアーティスト・マネージメントはデイヴ・ムステインが「何の理由も告げず、不意に、そして無遠慮に5Bアーティスト・マネージメントを解雇した」と主張していた。解雇されるまで5Bアーティスト・マネージメントは2014年からメガデスのマネージメントを手掛けており、スリップノット、ラム・オブ・ゴッドといったメタル界の大御所も手掛けている。
主張の中で5Bアーティスト・マネージメントはデイヴ・ムステインが息子にマネージャーをやらせようとしていて、40を超える公演やそのマーチャンダイズの委託料を支払っていなかったと述べている。「この書類では記載された日付以降、5Bアーティスト・マネージメントが解雇される前に販売した商品や契約、実質的に交渉された契約に関する委託料を徴収する権利を有しないと誤って主張しています」と訴状には記されている。
今回、デイヴ・ムステインは法廷で5Bアーティスト・マネージメントに140万ドルを支払うことで合意したとされており、5Bアーティスト・マネージメントの弁護士であるハワード・キングは米『ローリング・ストーン』誌に対して次のように述べている。「アドバイザーを解雇してきた経歴で知られるデイヴ・ムステインですが、彼の傾いたキャリアを復活させた5Bアーティスト・マネージメントも彼は解雇しました」
「初のグラミー賞をするための活動や2枚のアルバムのヒット、小さなクラブからアリーナやアンフィシアターに会場を戻したことなど、5Bアーティスト・マネージメントが援助した成功を無視して、デイヴ・ムステインは委託料の支払いを拒否して、訴訟を起こさせることになりました。アーティストを訴えることは気が進まなかったものの、デイヴ・ムステインが法廷が下した140万ドルの支払いに合意してくれたことには満足しています」
一方、デイヴ・ムステインは昨年10月に5Bアーティスト・マネージメントを相手取って契約違反、信託義務違反、過失などを主張する反訴も申し立てている。この反訴は不特定の損害賠償を求めている。
反訴の訴状の中でデイヴ・ムステインはメガデスがスリップノットのツアーのオープニング・アクトを務めた際にドラムキットがデイヴ・ムステインの近くに来ないようにする取り決めを無視したと主張している。彼はこれが原因で耳鳴りに悩まされているという。
デイヴ・ムステインは「メガデスの不利益になるような行動をとり続け、デイヴ・ムステインの認識や承認なしにグッズ販売から新型コロナウイルスの支援団体への寄付を行った」とも主張している。また、5Bアーティスト・マネージメントのおかげでメガデス以前に在籍したメタリカの印税を得られなかったとも述べている。
メガデスならびにデイヴ・ムステインは米『ローリング・ストーン』誌による取材に応じておらず、5Bアーティスト・マネージメントもコメントを控えている。