ジョン・ライドンはテイラー・スウィフトを批判したことについて意見を翻したようで、テイラー・スウィフトとコラボレーションする可能性についても示唆している。
ジョン・ライドンは今年2月に『NME』の連載「ダズ・ロックンロール・キル・ブレインセルズ?」でテイラー・スウィフトに関する見解を語っていた。彼はこのインタヴューでキャリアで最も印象的な出来事の数々を振り返っている。
テイラー・スウィフトについて訊かれたジョン・ライドンは「彼女はものすごく退屈だね」と語っている。「アメリカにはあの種のシンガーの歴史があるんだ。ポップなティーンエイジのトリヴィア的なものだ。彼女のやっていることはあまりに入り組んでいて、ファン層を苛立たせないことに囚われているんだ。くだらないね」
「まったくバカげているよ。行き場がないだろ。ひどい社交ドレスのようなものになってしまった。彼女もラスベガスに行き着くことになるんじゃないかな。残された場所はそこしかないし、未来はないだろ?」
しかし、今回、ジョン・ライドンは『ミラー』紙のインタヴューでテイラー・スウィフトが達成した成功を評価しており、コラボレーションも辞さない意向を示している。
「テイラー・スウィフトのような、あの手の音楽をやる人たちはよく頑張っているよな」とジョン・ライドンは語っている。「俺と一緒にやってみてもいいね。デュエットを想像してみてくれ」
ジョン・ライドンがありそうもない他のアーティストとしてのコラボレーションを希望するのは『ミラー』紙も述べているように初めてではなく、ジョン・ライドンはかつてケイト・ブッシュとのデュエット曲を書こうとしたが、ヴォーカルについて意見の相違があり、実現しなかったという。「彼女は『こんなの歌えない。邪魔しないで』という感じだったね。正確にはそういう言葉じゃなかったけど、言っていることはそういうことだった」
ジョン・ライドンは『NME』のインタヴューでレディー・ガガについて「人間として好きじゃない」と語っている。
「レディー・ガガは重層的で、質感のあるプレゼンテーションだった……でも、彼女のやっていることは『ビザロ・ワールド』になってしまった。彼女は映画に出ているだろ。彼女のことは人間として好きじゃない。健全なものを反映しているとは思えない。魂が感じられない。気持ちが感じられないよ。残念に見えるね。別の側面があればいいのにね」
ジョン・ライドンはフランク・カーターを迎えて復活したセックス・ピストルズについて「カラオケ」とも評している。
「可愛そうなことだよな。彼は何に手を出したのか分かっているのかな? 彼にとってはいいことだろうね。すごく素晴らしいチャンスだよ。でも、その裏にはもっとダークなこともある」
「その意図には悪意とも言えそうなものがある。それにカラオケだしね。そういうことになるんじゃないかな。しかし、あのバンドの三ばか大将は新曲を書くのに何年かかっているんだ? それを聴いてみたいけどね」
ジョン・ライドンはパブリック・イメージ・リミテッドの「ディス・イズ・ノット・ザ・ラスト・ツアー」や取り組んでいる新曲が妻を失った悲しみに対処する手助けになっているとも語っている。ジョン・ライドンは2023年4月に44年連れ添ったノラ・フォースターをアルツハイマー病で亡くしている。
「家を出なきゃいけない。悲しみにひたるのはもう充分だ。もちろん、逃れようと思っても避けられないことだけどね。悲しみが降り掛かってくるのを止めることはできない。でも、もう充分なんだよ」
新曲に与えている影響についてジョン・ライドンは次のように続けている。「悲しみはエネルギーになる。それを使うこともできれば、食い物にされてしまうこともできる。後者に興味はないからね。もう一方を選ぶしかないんだ」
パブリック・イメージ・リミテッドは5月にUK&アイルランド・ツアーを行うことが決定している。