Kim Thayil、ロックの殿堂入り式典でパフォーマンスを行う難しさについて語る

サウンドガーデンのギタリストであるキム・セイルは11月に開催されるロックの殿堂入りの式典でパフォーマンスを行うとしたら、クリス・コーネルに代わるヴォーカリストを探すのはなかなか難しいだろうと語っている。

クリス・コーネルは1984年に結成メンバーとしてサウンドガーデンに参加して、2017年5月18日に自殺で亡くなるまでフロントマンを務めていた。享年52歳だった。サウンドガーデンは2025年にロックの殿堂入りを果たすことが先日発表されている。

サウンドガーデンは2020年と2023年にもロックの殿堂入りの候補となっていたが、キム・セイルはロックの殿堂入りの式典で誰がクリス・コーネルの代わりを務めるのか、ずっと考えていたという。

ロックの殿堂入りについて米『ビルボード』誌の取材を受けたキム・セイルは亡くなったクリス・コーネルの代わりを務めるシンガーを見つけるのは非常に難しいと語っている。「高いハードルがある。それはテクニック面だけではなく、感情的な面でもね。いなくなってしまった結成メンバーであるブラザーへの崇拝の念がなければいけないし、その功績への崇拝の念も必要になる。クリス・コーネルの作品に対してもそうだし、クリス・コーネルのクリエイティヴィティに対してもね。僕らが全員互いに持っていた敬意や好意だよね」

キム・セイルは代役を務めるシンガーについて何人か名前が挙がったことはあるものの、今は言うことができないと続けている。「何人か候補は挙がったけど、それを公にする心構えはできていないし、でも、ギタリストやドラマー、シンガーの通常の組み合わせよりはずっと高いハードルがあるとは言えるだろうね」

ロックの殿堂入りについてクリス・コーネルだったら、どう受け止めたかと訊かれたキム・セイルは「きっと喜んでいただろう」と語っている。「ファンや仲間、サウンドガーデンのコミュニティ、一緒に仕事をしてきた人たちも含めてだけど、どれだけ彼らがこうしたものを重要視するかを説得してくれたのはクリス・コーネルだったんだ」

「彼はロックの殿堂入りみたいなものがどれだけ重要かを分かっていたし、そうしたものが重要なのは僕らのことを支えたり、手助けしたり、気にかけてくれた人たちにとって重要なことだからだよね。だから、クリス・コーネルはそういう反応をしたと思う。自分のことを信じてくれた人々、自分たちの作品を信じてくれた人々に感謝していたと思うよ」

クリス・コーネルの妻であるヴィッキー・コーネルはロックの殿堂入りの一報を受けて、ソーシャル・メディアで次のように述べている。「ロックの殿堂、ありがとうございます……投票してくれたファンの皆さんの絶え間ない愛とサポートが彼の功績を守り続けてくれていることに心から感謝します。常に切ない気持ちはありますが、クリス・コーネルも光栄に思うでしょうし、対象期間も十分過ぎているので、本当にふさわしいと思います。クリス・コーネルと家族を代表して、感謝します」

ロックの殿堂は2025年に殿堂入りを果たすアーティストが発表されており、バッド・カンパニー、チャビー・チェッカー、ジョー・コッカー、シンディ・ローパー、アウトキャスト、サウンドガーデン、ザ・ホワイト・ストライプスの7組がパフォーマーとして殿堂入りを果たすことが決定している。

その他にもミュージカル・インフルエンス賞でソルト・ン・ペパとウォーレン・ジヴォンが殿堂入りを果たすほか、ミュージカル・エクセレンス賞ではトム・ベル、ニッキー・ホプキンス、キャロル・ケイが殿堂入りを果たすことが決定している。アーメット・アーティガン賞はレニー・ワロンカーが受賞している。

サウンドガーデンはクリス・コーネルが亡くなった後、3度だけライヴを行っており、2019年にクリス・コーネルの追悼コンサートを行ったほか、2021年にはブランディ・カーライルとライヴを行っている。昨年12月に出演したチャリティ公演ではシャナイア・シェパードがシンガーを務めていた。

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