グライムスは来たるニュー・アルバムについて気候変動を「楽しいもの」にするような作品になると語っている。
カナダ出身のアーティストで現在は光速を表す普遍定数であるcとも呼ばれるグライムスは、通算5作目となる新作『ミス・アンスロポシーン』で気候変動に対する人々の印象を向上させることを目指しているという。
「私の印象としては気候変動というのは最悪で、みんなその話を聞くと絶対に後ろめたい気持ちになるから気候変動のことを読んだりするのを避けているという印象なの」とグライムスは『クラック』誌に語り、次のように続けている。「私は気候変動を楽しいものにしたいと思ったのよ」
まだ完成していない今年中のリリースが見込まれている彼女の新作は、悪の親玉によって気候変動が擬人化されたようなものになるという。
グライムスは「悪の」形態を取ることで「社会に有益なものにする方法が見つかるかもしれない」と思ったとして、「だから気候変動派のアルバムを作ったの」と語っている。
同じインタヴューの中でグライムスは『ミス・アンスロポシーン』に先駆けてEPをリリースする可能性があることを明かしている。
「私は今月、たくさんの曲を書いていて、おそらくまずはEPとしてリリースすることになると思うわ。正直に言うとね」とグライムスは語っている。「1回頭の中をスッキリさせて、その後で改めてアルバムの完成に向けて取りかかれるようにしたいの」
グライムスは先日、現時点での自身の最新作である『アート・エンジェルズ』を「クソみたいな作品」だと批判して、「人生の汚点だ」と語っている。
現在31歳のグライムスは『カルチャード』誌とのインタヴューの中で、『アート・エンジェルズ』について容赦のない言葉で次のように語っている。「実際、あのアルバムはミスリードされてしまったと感じていて、人生の汚点だと思っているの」
グライムスは『アート・エンジェルズ』でポップ・アルバムを作ろうとしていたわけではなかったとして、自身がプロデューサーとして何ができるのかを模索した「ジャンルのエクササイズ」に近いものだったと説明している。「真空状態の中で音楽を作ってみたいと思っただけだったの」とグライムスは語っている。「みんながそれに興奮してくれたのは嬉しかったけどね。だから、さっき言ったことは撤回するわ。誰かを傷つけずに人々を興奮させることができたとしたら、それはきっといいことだからね」