THE YELLOW MONKEY、20万人動員の全国アリーナツアー「THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2019 -GRATEFUL SPOONFUL-」スタート、異なるセットリストで魅了した平成最後の初日・静岡2Daysレポート

4月27日

終盤、「俺たちは熱いものを蘇らせられたんじゃないかと思いますけど、どうですか?」という吉井の問いかけに会場からは肯定を意味する大きな拍手が送られた。そして、「明日、次の北海道へと、どんどんスケールアップして、最高のツアーにしていきたいと思います」とツアーへの意気込みを伝えて、終演。

スクリーン映像や色鮮やかなライティングなど、アリーナ会場ならではの演出も見どころのライブだったが、それ以上に、その瞬間ごとに会場で生まれる熱狂を味方にしながら、どんどん熱を帯びていく4人のマンパワーに強く魅せられるライブだった。演奏を終えたあと、最後までステージに残ったアニーが「初日ばっちし!ありがとう!」と伝えて、静岡公演1日目は幕を閉じた。


4月28日

「静岡で平成最後のライブです! 最高の夜にしましょう!」という、吉井の高らかな開会宣言で口火を切った2日目はまったく違うセットリストが用意されていた。衣装も、メイクも、登場の仕方もすべて違う。

1日目と同じ曲でも演出が変わった曲もあり、セットリストのどの位置で演奏されるかによって、楽曲が持つ意味合いも変わっていく。そこにイエローモンキーというバンドが持つ奥深さが浮き彫りになっていた。「毎日初日みたいです。どうですか? 50代になっても挑戦していくバンドです」と、吉井。

いつまでも現役のライブバンドであるために、常に守りではなく、攻めの選択を重ねていくからこそイエローモンキーは進化し続けるのだ。

MCでは、アルバム『9999』について、「この後、どんどんスケールアップしたすごいアルバムを絶対に作ろうと思ってます」と、1日目と同じようにバンドの未来について熱い言葉で伝えると、さらに「こんなもんじゃありませんから! なんたって新人バンドですから!」と力強く付け加えて、会場を湧かせた。

また、2日目に印象的だったのはそれぞれのメンバーが花道へと歩み出ていく場面が多かったことだ。なかでも吉井はフロアを縦横無尽に歩き回り、危険な香りを撒き散らしながら、巨大なアリーナ会場でライブハウスのようにお客さんに手を伸ばしていた。曲のなかで吉井がエマにキスをしたり、ヒーセが演奏に合わせて表情を変化させたり、アニーが立ち上がって渾身のフィニッシュを決める場面もあった。イエローモンキーが作り上げるライブは、一瞬一瞬がハイライトの連続だ。

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