筋肉少女帯、ソールドアウトの中野サンプラザで30周年イヤーファイナル&31年目突入

筋少のアンセムの一つ「日本印度化計画」で中野をインドにしてしまうと、狂おしい美を誇る「衝撃のアウトサイダー・アート」、甘酸っぱい名曲「香菜、頭をよくしてあげよう」と続く、なんとも目頭の熱くなる展開。この晴れの舞台に彼らがどんな曲を披露するのかと興味津々だったが、さすがの試合巧者ぶり。ファンのツボを心得た激烈チューンあり、ホロリとさせられる楽曲ありの、さながらオール・タイム・ベストのような構成である。

メンバー4人に加えて、サポート・メンバーの三柴理(pf)と長谷川浩二(Dr)を交えた計6人が超絶技巧で魅せる「エニグマ」なども圧巻。「新人バンドのテーマ」「宇宙の法則」「Guru最終形」と続いたブロックにも筋少独特の癒しが感じられ、このライヴを奥深いものにしていたように思う。
瞬く間に本編は終盤へと突入。誰もが両手をクロスして踊りたくなる「踊るダメ人間」を皮切りに「イワンのばか」「ディオネア・フューチャー」といった劇的でアグレッシヴな楽曲が連発されると、客席の興奮は最高潮に達する。ラストはエモーショナルな「機械」で宴を締め括った。

筋肉少女帯、ソールドアウトの中野サンプラザで30周年イヤーファイナル&31年目突入

まだまだ熱気の渦巻く中野サンプラザ。アンコールに応えて、筋肉少女帯のターニング・ポイントとなった「元祖 高木ブー伝説」を轟かせると、観客は声を限りに叫び出す。最後の最後は「釈迦」とデビュー・アルバムのオープニング・ナンバー「モーレツア太郎」というバツグンの景気の良さを誇る楽曲を畳みかけ、祝祭の日を終えた筋少。橘高がフライングVを破壊し、積み上げられたマーシャル・アンプの壁に投げつけると、30周年を祝うバックドロップは爆音とともに31周年を祝うものへと早変わりしていた。
終わってみれば、彼らの代表曲・必殺曲が絶妙にブレンドされたセットリスト。30年の歴史の濃さに感じ入るとともに、31年目以降の快進撃が楽しみになる賑やかなライヴだった。

筋肉少女帯、ソールドアウトの中野サンプラザで30周年イヤーファイナル&31年目突入

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