写真:田中紀彦

Sting、2年振りの日本ツアーが福岡よりスタート

2年振りとなる来日公演の皮切りとなった福岡。実に14年振りにこの地を踏んだSTING「MY SONGS」ツアー。チケットは販売開始早々にSOLD OUT!開場と同時に会場である福岡国際センターのロビーはコンサート・グッズとCDを買い求めるお客さんの長蛇の列が。久しぶりの福岡公演を待ちに待っていたファンの高まる期待感と熱気に満ち溢れていました。

定刻の19時を少し過ぎたところで客電が落ち、まずはバック・メンバーの面々がステージ左手から登場。ほどなくして今夜の主役であるSTINGが使い慣れたベースを抱えた状態で「真っ赤なTシャツ姿」でステージ中央へ!その立ち姿は14年前と全く同じくスタイリッシュな「あのSTING」そのもの。何てカッコいいんだ!!バック・メンバーが着ているダーク系の色味のTシャツとSTINGの赤色とのコントラストがステージに良く映えてます。
1曲目はザ・ポリス再結成の来日公演の時と同じく「孤独のメッセージ(「MESSAGE IN A BOTTLE」:ザ・ポリス1979年2ndアルバム『白いレガッタ』:『REGGATTA DE BLANC』収録)で幕を開けました。

写真:田中紀彦

パンパンパンパン!という力強いスネア・ドラムのアタックに続いて、あのギター・アルペイジオのイントロだと分かると歓声と共に会場一体となる手拍子が巻き起こり、次いでSTINGが「JUST A CASTAWAY~♪」と一声歌い出すと更なる大歓声と共に一瞬にして場内がヒートアップ!「ロック・クラッシック曲」が持つパワーの偉大さを痛感すると同時に全く衰えを知らないSTINGのヴォーカリストとしての不変振りをも痛感する驚喜のオープニングでした。その熱気のまま曲は「ルーズ・マイ・フェイス・イン・ユー(IF I EVER LOSE MY FAITH IN YOU)」へ。1993年リリースのソロ4作目『TEN SUMMONER’S TALES』のオープニング曲だったこの曲はSTINGの弾くベースラインが聴きどころ。イントロと間奏で聴かれるハーモニカの音色が美しいです。
エンディング間際に「フクオカ。。。コンニチワ」と軽く挨拶を挟んで「IF I EVER LOSE MY FAITH~♪」のリフレインで曲が終わると再び大きな歓声と拍手が会場を包みます。

その余韻がおさまるのを待たず「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」(1987年2ndソロ作『…NOTHING LIKE THE SUN』)のイントロが!真っ赤なバックライトにSTINGのシルエットが映え渡るそのカッコ良さときたら!早くも3曲目でこのキラー・チューンの登場はヤバイです(笑)。
エンディングではこの曲のメインテーマである「BE YOURSELF NO MATTER WHAT THAY SAY~♪」のフレーズをSTINGとオーディエンスが掛け合いで歌い、お客さんの気分もすっかりクールな「イングリッシュマン」に。曲が終わりひと際大きな歓声が起こると間髪入れずに力強いエイトビートのドラムに乗せて「セット・ゼム・フリー(IF YOU SOMEBODY SET THEM FREE)」へ。
この曲は1985年1stソロ作『ブルー・タートルの夢(『THE DREAM OF THE BLUE TURTLES』)の1曲目でありソロ・アーティスト:STINGとしての1stシングルでもあった記念すべき1曲。
この曲では男女によるバックコーラスの2人が大活躍。曲の後半からはオリジナルには無かったハーモニカ・アレンジによってまた新鮮な雰囲気が楽曲に吹き込まれていました。
そしてここでも曲終わりの余韻に浸る間もなくSTINGの「ワン、トゥ、スリー」というカウントでドラムがフィルインして次の曲「マジック(EVERY LITTLE THING SHE DOES IS MAGIC)」へ。
ザ・ポリス1981年の4thアルバム『GHOST IN THE MACHINE』からのヒット・シングル。
ゆったりとしたテンポから徐々に盛り上がってきてサビでポップに弾ける構成は否が応でもオーディエンスの気分を高揚させます。
曲の最後では恒例の「イヨオ~♪」というフレーズでの大合唱が起こりSTINGからも「ドモアリガトウ!」の言葉が。
と、ここでメンバー紹介に。まずは長年のパートナーであるドミニク・ミラー(G/Vo)から。
そしてもう一人のギタリストは、ナント!そのドミニクの息子であるルーファス・ミラー。いい息子さんを持った父親です!続いてジョシュ・フリーズ(Dr)、ジャマイカ出身とアナウンスされたケヴォン・ウェブスター(Key)、男性バックコーラスのジーン・ノーブル、女性バックコーラスのメリッサ・ムジーク、そして今回のバック・メンバーの要とも言えるハーモニカのシェーン・セイガーの順で7人のバック・メンバーが紹介されました。
「シェーンがスティーヴィー・ワンダーのパートを演奏するよ」と口添えられて曲は「ブラン・ニュー・デイ」へ。1999年リリースの6thアルバム『BRAND NEW DAY』のタイトル曲。
シェーンのハーモニカがフューチャーされたこの曲のアレンジを耳にした時、今回のツアーのライヴ・アレンジにおいて彼が果たす役割が大きいものであることに気付かされます。
この曲以外でもオリジナルではサックスやキーボードでプレイされているパートを彼のハーモニカが取って代わって演奏されるシーンがいくつもあるのです。公演を通して是非、彼の演奏にも注目して下さい!

写真:田中紀彦

「次の曲は何年も前にメアリー・J・ブライジとレコーディングした曲で、今夜は美しいメリッサ(・ムジーク)と」という紹介で披露されたのは2003年の7thアルバム『セイクレッド・ラヴ』に収録されているデュエット曲「ホェンエヴァー・アイ・セイ・ユア・ネーム」。
ソウルフルなメリッサの力強い熱唱に会場はこれまでの雰囲気から一転。
オーディエンスも2人の歌声をじっくりと聴き入り引き込まれていきました。
そして曲は「フィールズ・オブ・ゴールド」(『TEN SUMMONER’S TALES』収録)。
個人的にはSTINGのソロ・バラードの中でも最も好きな曲で美しいメロディと歌詞の世界が素晴らしいナンバー。
間奏の印象的なアコースティック・ギターのソロ・パートをドミニクではなく息子のルーファスに託していたのが驚きでした!この曲でここまでの高ぶった気持ちがクールダウンされてから、心地よいレゲエのリズムに一転しての「イフ・ユー・キャント・ファインド・ラヴ」。
昨年リリースされたSHAGGYとのコラボレーション・アルバム『44/876』収録のナンバーを今回のセットリストに盛り込んだことからも、いかに彼がSHAGGYをリスペクトし共演したことを誇りに思っているかが伺えます。
そしてここでも間髪入れず次なる楽曲「シェイプ・オブ・マイ・ハート」(『TEN SUMMONER’S TALES』収録)へ。
先の「フィールズ・オブ・ゴールド」と並んで多くのファンに愛されている彼の代表的バラード・ナンバーの筆頭。ここでもシェーンのハーモニカが活躍します。
随所でオリジナルには無い、コーラスのジーンによるエモーシォナルなヴォーカル・パートが加えられたことで楽曲に新たな感動を吹き込んでいました。

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