魂が性を選べるとしたら、女性は美しい存在になりたいと思って生まれてきたのかなって─和嶋
─そして「マダム・エドワルダ」で終わりを迎えます。
和嶋:大作というか、ドラマチックに展開していく感じの曲を入れたいなと思いまして。これはエロスを表す曲として書いたんです。
─「無頼豊饒」では「リジイア」のようなバラードがありましたが。
和嶋:これはヘヴィメタルではないですけど、ハードロックとプログレッシブロックの範疇には入るかなと思います。バラード要素も入れつつ、ちょっとプログレッシブな展開をしてみましたね。
─「明日を掴め」で終わる歌詞で、ちゃんと救われますよね。
和嶋:簡単な言葉で言ってしまうと、女性特有の寂しさみたいなものを男から見たなりに書いてみたくてですね。女性は大変じゃないですか。子どもを育てなきゃいけないし、仕事に生きたとしてもきっと大変な苦労があるだろうし。男とは違う生き物としての寂しさがあるなあと。
─特定の”誰か”をイメージしてというより、「女性」というものをイメージして作られた?
和嶋:あ、そういうことにします(笑)。でも、やっぱり女性って美しいと思う。何かをなすために生まれてきたのが男とすれば、女性は美しさを体現するために生まれてきた気がするんだよね。魂が性を選べるとしたら、女性は美しい存在になりたいと思って生まれてきたのかなって。
─美しさを選んで?
和嶋:そういういう感じがするんです。だって、何かしらみんなかわいさを持ってるからね。すいません、そんな偉そうに言えないですね(笑)。
─(笑)。今までのアルバムで、こういった作品を最後に位置するものは少なかったように思います。
和嶋:ヘヴィロックじゃないので大丈夫かなと思ったんですけど、大作である意味、感動的な部分を出せたと思うので、「あ、最後で全然良かった」って思いました。
和嶋:そうですね。最後にこういう曲を入れても大丈夫になったんです。
─そしてアルバムを引っ提げてのワンマンツアーが2月からですが、公演箇所も増えていますね。
和嶋:久しぶりにこの本数なんですよね。
ノブ:僕が入ってからも初めての本数なんですけど、いっぱい詰め込もうと思ったわけじゃなくて、すごく自然な流れで。いつも行っている土地と、久し振りの土地を含めて毎回やろうと話してるんですけど、このバンド生活25年っていう時間を過ごした次に、一歩も二歩も前のめりになれている姿勢が、今もライブを大切にしている、僕らのやり方に表れてると思いますね。
和嶋:どうせ東北に行くなら、秋田も盛岡もやろうよみたいな話で。秋田って、前に行った記憶は…。
鈴木:秋田で飯食ったのは覚えてるよ。
和嶋:だから秋田なんて、まさに20数年振りですよ。
ノブ:僕は通ったことはあるんだけど、秋田のライブは生まれて初めてなんですよ。
─こうやって、求められる場所が増えていくことは単純に嬉しいですよね。
和嶋:求められてるというか、開拓しに行くんですよ(笑)。
ノブ:秋田スインドルや盛岡チェンジウエーブも「連絡ありがとうございます」って言ってもらえたし、宇都宮HEAVEN’S ROCKは千葉LOOKと店長同士で繋がりがあるから紹介してもらったんですが、「紹介してもらってありがとう」ってすごく嬉しがってたらしいんですよ。僕が千葉LOOKの方に連絡して「宇都宮HEAVEN’S ROCKの店長を知らないから、紹介して欲しいんだけど」って言ったら、「待ってました!」という感じで、即行で、先方から連絡が来ました!
─ウェルカムな状況であることは間違いないと思いますし、その結果がもたらしたツアーとも言えますよね。
ノブ:でも、僕らは開拓・挑戦だとも思うんで。店長さんが「待ってました!」って感じでも、お客さんがいるかわかんないから(笑)。相思相愛であったというか、僕らのことを知っててくれたし、僕らもそのライブハウスに注目したしっていうのは、やっぱり波長が合ってるからこその、このツアーになったのかなと思いますね。
─しかも、新譜でのツアーであることが重要なんだと思います。
和嶋:やっぱり、新譜のツアーって楽しいですよ。お客さんだって、初めてその曲聴く人が殆どだし、曲を作ったときの気持ちを持って演奏出来るっていうかね。1番、熱い状態でやれるわけですよ。これが「あぁ、やっつけで作っちゃったよ」っていうんじゃなくて、ちゃんと納得して良いもの作ったという自覚で行くので、楽しみも一入でございます。
取材:2016.01.20
インタビュー・テキスト:Atsushi Tsuji(辻 敦志) @classic0330
撮影:Hiromi Morimoto
リリース
Amazonから購入
01. 恐怖の大王
02. 芳一受難
03. 菊花の数え唄
04. 狼の黄昏
05. 眠り男
06. 黄泉がえりの街
07. 雪女
08. 三途の川
09. 泥の雨
10. 超能力があったなら
11. 地獄の球宴
12. マダム・エドワルダ
DVD収録内容 全5曲〉
ライヴ
『怪談 そして死とエロス ~リリース記念ワンマンツアー~』
2/19(金) 大阪心斎橋 BIGCAT
2/21(日) 四国高松 Olive Hall
2/23(火) 熊本 B9
2/24(水) 博多 Be-1
2/26(金) 名古屋 Electric Lady Land
3/4 (金) 仙台 enn 2 nd
3/6 (日) 青森 Quarter
3/8 (火) 宇都宮 HEAVEN’S ROCK
3/11(金) 札幌 cube garden
3/13(日) 盛岡 CLUB CHANGE WAVE
3/16(水) 千葉 LOOK
3/19(土) 赤坂 BLITZ
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