THE YELLOW MONKEY、1万9,000人と共に作り上げた東京ドーム公演「このライブを自分の歴史に刻もうと思います」

THE YELLOW MONKEY

再びメインステージに戻り、スクリーンに星空を映し出した幻想的な景色のなかで届けた「メロメ」から、パワフルな演奏と共に特効が炸裂した「天道虫」へ。かつてバンドの終末を歌った「メロメ」から、新たなバンドの決意を感じさせた「天道虫」へつないだ流れは、一度は解散を選んだ20世紀のTHE YELLOW MONKEYが残した悲しみの思い出を、21世紀のTHE YELLOW MONKEYが塗り替えるような演出だった。菊地英二(Dr ※以下“アニー”)のドラムを皮切りにメンバーの演奏がシャープに重なった「パンチドランカー」から、さらにライブの熱狂が加速する。「今回の東京ドームは本来の俺たちが望むべきかたちじゃないかもしれないけど、もうイエローモンキーの勲章として、自分の歴史に刻もうと思います」と吉井。「40周年、50周年も、ここで絶対やらせてもらいたいなと思っています」と言うと、「Sing Loud!」企画で事前に集めた歌声と共に届けた「バラ色の日々」で、お客さんが一斉にタオルを掲げた。「SUCK OF LIFE」では、吉井がマスクをしてエマにキスをするという、この状況ならではのパフォーマンスでも湧かせると、「パール」ではレーザーの光が縦横無尽に飛び交った。本編のラストは、ドームツアーのための新曲として完成させた温かいナンバー「未来はみないで」。眩い光が会場を包み込み、“好きな歌を一緒に歌わないか?”と語りかけるフレーズが、イレギュラーな東京ドーム公演のラストを優しく締めくくった。

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再び4人がステージに登場すると、本編の熱量がまったく衰えないまま「楽園」からアンコールへ。息つく暇もなくはじまった「ALRIGHT」では、曲中のメンバー紹介で、お互いに「30周年おめでとう!」と祝いの言葉をかけ合った。ステージに炎が吹き上がり、バンド名をかたどった巨大な電飾が登場した「悲しきASIAN BOY」を経て、ラストは「プライマル。」。アニーが叩き出す軽やかなビートにのせて、お客さんが腕に装着したリストバンド型フリフラがリズミカルに点灯するなか、演奏の終わりと同時に花火が上がり、ライブは終演。大きな拍手に見送られながら、吉井は「またやるぞ!」という言葉を残して、ステージをあとにした。

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