山下久美子

山下久美子、ようやく実現した40周年記念ライブ。コロナ禍で“総着席”のお客様も、気持ちは当時の“総立ちの久美子”状態に

昨年10月に40周年記念ベスト・アルバム『愛☆溢れて! ~Full Of Lovable People~』をリリースした山下久美子が、3月11日Billboard Live YOKOHAMAにて、40周年記念ライブのファイナルを行なった。

1980年6月25日にデビューした山下は、本来ならばちょうど40周年に当たる昨年6月にアルバム・リリース、そして40周年記念ライブを行う予定であった。が、ご存知コロナの影響で記念ライブの実施が不可能になり、それに伴いアルバムのリリースも延期せざるを得なくなった。
ようやく昨年10月にアルバムはリリースしたものの、そのタイミングで計画していた記念ライブは再び中止に。そして年をまたいだ2021年3月11日。9ヶ月越しの40周年記念ライブ・ファイナルがようやく実現できる運びとなった。

山下久美子

まだ外も明るい午後3時。しっとりとした雰囲気の中、グレーのスーツを身にまとった山下久美子が颯爽とステージに登場。40年前のデビュー曲「バスルームから愛をこめて」で記念ライブがスタートした。時節柄立ち上がったり、大きな声で声援を送ったりすることはできないが、この曲の間奏に差しかかると、一際大きな拍手が沸き起こる。声には出さずとも、お客様のライブを見られる喜びと祝福の気持ちが、たっぷりと感じられた瞬間であった。
最初の挨拶で「ようやく叶った40周年ライブ。来てくれてありがとう。みなさんすっかりマスクが似合うようになりましたね(笑)」と感謝の気持ちと愛あるイジりを伝え、その後は2nd.シングル「ワンダフルCha-Cha」、3rd.シングル「恋のミッドナイト・D.J.」と、初期の代表曲が次々と披露される。
この1St.ステージは 1980年代の曲を中心に、エピソードや、楽曲を提供してくれた呉田軽穂ことユーミン、佐野元春、大沢誉志幸らとの当時の思い出を交えながら、全13曲が演奏された。

山下久美子

2nd.ステージは黒のルーズなスーツ、キャップというスタイルで登場。「スウィート・ガールズ・パレード」でライブがスタート。1st.ステージとはガラリと趣向を変え、1990年代以降の楽曲を中心とした構成だ。「情熱」、「FOUR SEASONS」、「愛してたなんていまさら」など、布袋寅泰とタッグを組んだ時代の曲が数多く演奏された。所狭しとステージ上を動き回るレキレの動きと、変わらぬCANDY VOICEも健在だ。
ラストは最新アルバムに収められた新曲「Morning Star」で幕を閉じる。まだまだ歌い続ける!という強い意志が感じられたステージであった。

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