須田景凪

「この世界の渦中のひとり」として時代と、人と向き合う歌。初の全国ホールツアー「須田景凪 HALL TOUR 2021 “Billow”」

須田景凪の全国ホールツアー「須田景凪 HALL TOUR 2021 “Billow”」の東京公演が、東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)にて開催された。

須田景凪

2月にリリースされたばかりのメジャー1stフル・アルバム『Billow』を携えて行われる、須田景凪自身初のホールツアー。2020年春に開催予定だった全国ツアー「須田景凪 TOUR 2020 はるどなり」は新型コロナウイルス感染拡大の影響により全公演中止となっており、須田景凪にとっては2019年の「須田景凪 TOUR 2019 “teeter”」以来、実に約1年8ヶ月ぶりのツアーということになる。

須田景凪

今回の「HALL TOUR 2021 “Billow”」も、当初は今年2月に予定されていた福岡・名古屋公演が5月に開催延期となったものの、3月7日の大阪・フェスティバルホール公演に続き、この日も来場者全員の検温・消毒など感染防止対策を行った上で無事ライブが実現。客席も1〜3階席すべて一席空きでソーシャルディスタンスを確保した形ではありながら、この日を待ち侘びたオーディエンスの熱気が、開演前から静かに会場を満たしている。

須田景凪

そして開演時刻を過ぎ、サポートメンバー:モリシー(Guitar/Awesome City Club)、雲丹亀卓人(Bass)、矢尾拓也(Drums/Nanakamba)とともに須田景凪が登場。一面の拍手の中ライブの幕開けを飾ったのは、アルバムのオープニングナンバー「Vanilla」。

生音とシンセベース&ドラムパッドが交錯するハイブリッドなバンドアンサンブルも、緻密に織り成された同期のトラックも、クールさと熱量を併せ持った須田の唯一無二の歌声と渾然一体となって、ミステリアスな覚醒感を描き出してみせる。そこから一転、ステージ一丸のアグレッシブな躍動感に満ちた「飛花」へと流れ込むと、観客は歌声や歓声のかわりに熱いアクションで熱唱に応えていく。

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