矢沢フェス ( ONE NIGHT SHOW 2022)初日/ライブレポート

矢沢フェス

転換時間の間、恒例の”永ちゃんコール”は声を出せない代わりに、ハンド・クラッピングで矢沢の登場を今か今かと待ちわびる。19時を過ぎると客席が暗転し、『ようこそ!よろしく!』と白いシャツに白いパンツ姿の真打・矢沢永吉がステージに降臨。左右のステージから一斉にスモーク砲が発射され、流れてきたイントロは「止まらないHa-Ha」。いつもなら後半のナンバーである同曲がなんと1曲目。いきなりの度肝を抜く選曲にオーディエンスも少々とまどいながらも大喜び。続く曲の前に矢沢はシャツを脱ぎ捨て白いTシャツ姿になり、『ロックンロール!』とシャウトしながら「傘」「SHAKE ME」と続ける。この日の矢沢の第一声は『今年の最初のステージです。あがっております。』膨大な数のステージを踏んでいる矢沢永吉から、まさかの“あがってます”発言。客席も大きな拍手をおくる。

矢沢フェス

『3年前に、今、旬でバリバリにきてるメンツと矢沢永吉が一緒になってロック、盛り上げようぜ! と、このONE NIGHT SHOWがスタートしました。次の年も、次の次の年もやろうよって思ってたらコロナになったんだよね。僕だけじゃなくて、みんな引っ張り回されまして。3年後の今日が2回め! 今年は50周年でいろんなことやるんだけど、今日が最初のステージ。ほんとに嬉しいです。矢沢のバラード・ナンバー、紹介したいと思います』とアコースティック・ギターを爪弾きながら歌ったのは「チャイナ・タウン」。続いてバラードの名曲「YES MY LOVE」を情感たっぷりに歌い込む。「チャイナ・タウン」は、1978年にリリースされた作詞家の山川啓介が書いた楽曲。あらためて読むと『横浜で上を目指してライブハウスでやっている時の、空のポケットに夢だけ詰め込んでた頃』が詞の中で描かれているという。『(山川啓介は)よく見てるなぁと思ったんですけど』と少しセンチメンタル気味に遠い日を振り返る一幕も。
矢沢フェス

そしてステージは再びアップチューンの「BIG BEAT」に。後半、ステージ下手から布袋寅泰が登場し、参加。矢沢の”C’mon C’mon C’mon”に誘われるよう上手からBiSH、下手からSUPER BEAVERも舞台に上がり、出演者全員で「BIG BEAT」を締める。
『ステージはドキドキと最高が入り混じってて』と照れながら『みなさん、楽しんでくれてますか! 最後の曲行きます!』とテレキャスター・ギターを激しくかき鳴らしながら「サブウェイ特急」を歌い、アウトロの演奏が続く中『ありがとう!』と手を振りながらステージを降りた。

矢沢フェス

アンコール。『行くぞ!』の掛け声と共に始まったのはデビュー・アルバム(1975)に収められた「恋の列車はリバプール発」。古参ファン歓喜の初期曲連打に観客は大興奮。声を出せない中ではあるが、熱気に場内は包まれた。『ありがとう!ロックンロールに感謝しようぜ!』と残し、ステージを完走した。

E.YAZAWA SPECIAL EVENT ONE NIGHT SHOW 2022/ Day1セットリスト

日時:2022年7月2日(土)16時開演/会場:千葉・幕張メッセ 国際展示場4-6 ホール
布袋寅泰
01.BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY
02.スリル /03.BE MY BABY /04.ファンキー・モンキー・ベイビー
05.マリオネット/06.さらば青春の光 /07.バンビーナ
08.POISON /09.Dreamin’
BiSH
01.SHARR /02.BiSH-星が瞬く夜に- /03.HiDE the BLUE
04.オーケストラ/05.LiE LiE LiE /06.SMACK baby SMACK
07.FiNAL SHiTS /08.beautifulさ
SUPER BEAVER
01.名前を呼ぶよ /02.証明 /03.時代
04.突破口 /05.アイラヴユー /06.人として
矢沢永吉
01.止まらないHa-Ha /02.傘/03.SHAKE ME
04.チャイナ・タウン /05.YES MY LOVE /06.BIG BEAT with ALL出演者
07.サブウェイ特急
ENCORE
08.恋の列車はリバプール発

<ONE NIGHT SHOW 2022 公式サイト>
https://yazawafes.com/

写真:
布袋寅泰、SUPER BEAVER
→ほりたよしか
BiSH、矢沢永吉
→平野タカシ

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