矢沢フェス

矢沢フェス ( ONE NIGHT SHOW 2022)初日/ライブレポート

矢沢永吉が仕掛ける音楽フェス、「E.YAZAWA SPECIAL EVENT ONE NIGHT SHOW 2022」が7月2日(土)と3日(日)の2日間、千葉・幕張メッセ国際展示場4-6 ホールにて開催された。同イベントは2019年に矢沢が70歳を迎えた年に「一夜限りの祭りをしようぜ!」という想いのもとで第1回を開かれた。続く翌年(2020年)も開催が予定されていたが新型ウィルス感染拡大の中、発表されないまま延期。2年の月日を経て、今回ようやく2回目の開催に至った。Day1(7月2日)に布袋寅泰、SUPER BEAVER、BiSH、Day2(7月3日)には打首獄門同好会、サンボマスター、氣志團らが参加。矢沢永吉は両日出演した。

Day1(7月2日)

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16時になるとスクリーンにオープニング映像が流れ、最初の出演アーティストの名前が映し出され、場内が騒然となる。なんと幕開けは布袋寅泰! 1曲目「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」のイントロが流れるや再び場内騒然。そこへヒョウ柄のコートを纏った布袋寅泰が登場し、お馴染みのフレーズを爆弾き! 間髪入れずに「スリル」、COMPLEXの「BE MY BABY」と続く。さらに今日のためにCAROLの「ファンキー・モンキー・ベイビー」をカバーすると、ボルテージは最高潮に。ここからBOØWYの「マリオネット」を叩き込む。『スリル〜BE MY BABY〜ファンキー・モンキー・ベイビーの3連発は2度とないだろうね』と自らのインスタグラムで明かすほど”ロックンロール・ジェット・コースター”な選曲。

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布袋は2020年の第2回に出演を予定していただけに、本イベント参加への想いはひとしお。『矢沢フェスだけは断る理由がない!』と断言し客席を沸かす。また『会場をあっためていこうと思います!』と宣言通り、後半もヒット曲の連打で客席をしっかりヒートアップさせる。ラストはBOØWY時代の「Dreamin’」。サビのパートでは全員が右腕を大きく降って心の中で合唱。最後のフレーズを弾き終えると、右腕で小さくガッツポーズ! 目が覚めるような圧巻のステージだった。

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2番手は「ONE NIGHT SHOW」初の女性アーティスト、BiSHの6人。観客の大半が矢沢永吉ファンで占められるアウェイ環境の中、冒頭から激しいダンスに美しいフォーメーション、全員で歌い継ぐボーカルで客席を圧倒し続ける。『今日は初めて矢沢さんのフェスに呼んで頂き、とても光栄に思います』とセントチヒロ・チッチが謙虚に語り、ハシヤスメ・アツコは『ここへ来る時に、矢沢さんの格好をした方をたくさん目撃し、(矢沢さんは)スーパー・スターだなぁ! と思いました。50周年おめでとうございます!』とあいさつすると矢沢ファンから大きな拍手を受け。

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後半も熱量満開のパフォーマンスを続け、ラストはセントチヒロ・チッチの『行きますよ!』の声とともに鉄板ナンバーの「beautifulさ」に突入。左右に大きく広がって美しいハーモニーを聴かせながらグイグイと引き寄せてくる様はさすが。BiSHファンの間ではお馴染みの” とげとげダンス”も、気がつけば、観客の殆どが彼女たちと合わせて踊っている! 最後はチッチからの『せーーーーーっの!!!』の掛け声でオーディエンスとメンバーが一斉にその場でジャンプ! 見事にステージと客席を一体化させステージを降りた。

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3番目に登場したのはSUPER BEAVERの4人。客電が明るく灯る中、ステージにメンバーが登場し演奏スタート。徐々にテンポアップすると照明は落とされスポットライトに浮かんだのはボーカルの渋谷龍太。『短い時間ですけど、精いっぱいがんばります!』と「名前を呼ぶよ」「証明」を演奏。渋谷は『今年で18年目を迎えますSUPER BEAVERと申します』と先ずは自己紹介。『18年、真剣に音楽やってると、矢沢さんに呼んでもらえるんだなぁ。とっても光栄だと思ってます。今日は音楽が好きで、この場所に足を運んでくれた、あなたのためのステージだと思ってます!あなたのためだけに歌います!』と歌い出したのは「時代」。なんと渋谷はマイクから遠く離れ地声のアカペラで広い会場にその声を響かせる。メンバーの「Who, Wooh」のコーラスをバックに噛みしめるように歌っていくと、オーディエンスもこれに応え、両腕を上に上げて前後にゆっくりと動かす。

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会場全体が大きな波が打ったようにみえる光景は壮観だ。『18年やってると俺たち、もう中堅かと思ってましたけど、今日のラインナップの中では、まだまだ青いっす』と謙遜しながら『あなたの前で、あなたと一緒に音楽やれてるのは、ひとえにあなたのおかげです!』とこの日集まった観客に感謝し、『今まで背負ってきたもの、これから背負うべきもの。精進しながら続けていきたいと思っています!』と宣言。最後は「人として」。これまでの激しいパフォーマンスは封印し壮大なナンバーを朗々と歌い上げる。スクリーンに歌詞を映し出し、メッセージをしっかり観客の胸に刻みこんだ。

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