ドレスコーズ ゴキゲンで醜悪なるロックンロールパーティへようこそ。the dresscodes TOUR2025 “grotesque human”ツアーファイナル公演ライブレポート

この日のセットリストにおいて、「詩」は「音」と同じくらい重要なものだったのではないか。演奏された楽曲はすべてロックンロールナンバーであると同時に、そのほとんどが醜い自己を白状するようなリリックである。そう、ロマンチックな曲ではない。志磨遼平のソングライティングの特徴である、恋に落ちることで世界が輝くような曲は控えめ。大袈裟に言えば告解のような曲が多く披露されるのだ。だから恐らく「人間不信」、「この悪魔め」を続けてやったのも自然の成り行きだろう。混乱し、狼狽え、吐き散らすように歌う前者は特に魅惑的だ。有島コレスケの弾くベースは明滅する青いライトと同じくらい不吉で、破滅に向かって走っていくようなドライブ感がある。もちろん中村圭作の空間を覆うような鍵盤もおあつらえ向きだ。

ザ・スミス風の軽やかな上音を聴かせる「聖者」から、先のMCを挟んで志磨遼平がアコギを手にした「がっかりすぎるわ」へ。夏の曲が続き、そしてフォーク調の「悲しい男」である。ここでもまた軽快なドラムがすこぶる良い。どこか陽気で肩の力が抜けた太鼓の音が、泣きながら笑うようなこの曲の情景を引き立てているように思う。それから「ロックンロール・ベイビーナウ」は、冒頭から延々と流れる奇妙なハモンド風の音が癖になる。これなくしてこの曲の歪さはありえない。どこか壊れている印象を受けるというか、朗らかなバンドサウンドとのミスマッチを楽しむ曲である。

「REBEL SONG」を皮切りに、爆発的なテンションへと変わっていく。とりわけ「コミック・ジェネレイション」はここが世界の中心であるかのような盛り上がりだ。フロアから聴こえてくるお客さんのコーラスが気持ちよく、ドラムや鍵盤の音色は祝福するように愉快。そしてその勢いのままに名曲「ビューティフル」を演奏。代表曲が立て続けにきたことで、会場のボルテージも上がる一方である。

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