暴動クラブ ツアー・ファイナル 代官山UNIT、もうとめられない!暴動クラブは向こう側へ突き抜けた

ショーの中盤でバラッド『いとしのクロエ』、レゲエの『FIRE』の後に、井上富雄プロデュースでシングルにもなった『撃ち抜いてBaby, 明日を撃てLady』を披露。ロックンロールバンドという文脈にはあまり類を見ない、ミディアムの歌モノだ。このようなタッチの曲をできるのが暴動クラブの”粋”であり、さらにモータウン・スタイルの『ひまつぶし』、そしてヴェルヴェッツのカバー『White Light/White Heat』とカラフルなサウンドの虹をかける。このパートはドラマーである鈴木壱歩の力量が発揮されている。けっしてドラムが際立つ曲ばかりではないのだが、だからこそグルーヴの本質が問われる。特に『撃ち抜いて~』のヴォーカルをうしろからしっかり支えるドラミングは、ダイナミクスとともに細部まで練られた構成力に脱帽する。ついこの前、メジャーデビューしたとは思えないほどの豊かなバリエーションに、鈴木壱歩の音楽的バックボーンの確かな”本物”を感じる。

ニューアルバムに収録されたミディアムのライフソング『生活』がショーの流れを変える。釘屋玄の歌詞が心に届く。

“ポストには 現実ばっか ぜんぶ破り捨てよう
そして 腹立たしくて愛おしい 世界を手に入れたい
あの日のこととか忘れたし

地下鉄の駅はずっと 息が詰まるから
あぁ 君を見つけらんないって 言い訳ばかり

寂しくなるのはきっと ゆうやけのせい
柄にもない言葉でベイビー この世界も悪くないって 言えたらいいのに

揺れる街灯みつめサタデーナイ ただ風になびいてるだけ
しけてる今日にグッバイマイラブ 風に誘われるあるがままに
まぼろしみてた逆さまの俺に 答えなんかいらないさ

君みたいな 歌をきいた あれはいつだっけ?
やけになつかしくって気がついた ねぇ今何時?

寂しいフリして 歩く トーキョーのストリート
やるせない 気持ちを ベイビー 行き止まりの壁に向かって叫びたいけど

そんでいつものようなサタデーナイ ただ風を嘆いてるだけ
鈍感な日々にグッバイマイラブ 風に誘われてゆくままに
夢をみてる 気がしてた俺に 答えなんかいらないさ”

ロックンロールバンドのライフソングには悲しみが伴っている。聴いていて、胸がしめつけられるようなことがある。ライブで泣いてしまうこともある。奥にしまいこんだ哀しみや寂しさが心のドアを蹴破って溢れ出てくる。ロックンロールは生き方であり、生活だ。

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