リンダ・マッカートニーは夫であるポール・マッカートニーについて書いた手紙が3通発見されてオークションに出品されるという。
リンダ・マッカートニーの友人で元同居人のミキ・アントニーによって発見されたこの手紙は、彼女が1969年にポール・マッカートニーと結婚するよりも前に書いていたもので、手紙にはポール・マッカートニーと交際することをいかに嬉しく思っているかについてや、当時の「素敵な」バンドとの写真撮影についてなどが記されている。
手紙は当時旧姓のリンダ・イーストマンという名前だった彼女がポール・マッカートニーと交際を始めたばかりの1967年6月にミキ・アントニーに宛てて書いたもので、彼女は自身について書かれたアメリカのゴシップ紙の切り抜きのコピーを同封して、その記事に下線を引いて次のように記している。「『ビートルズのポール・マッカートニーの新しいお気に入りの女性はファン雑誌の間抜けなアメリカ人のリンダ・イーストマン』だって書かれてるわ」
彼女はそのコピーの裏に次のように記している。「同封した切り抜きには大笑いしてくれると思うわ。どこからこんな嘘を仕入れてきたのかは分からないけど、新聞の信憑性がよく分かるわね」
『オブザーヴァー』紙へのインタヴューでミキ・アントニーは交際が事実であったために、それを読んだ時には一人笑ってしまったと語っている。「彼女は初めてロンドンに来た時に私と一緒に暮らしていたのです」と彼は語っている。「『昨日の夜、誰とデートしたと思う? ポール・マッカートニーよ。とても素敵な夜を過ごしたの』と言っていたのです」
「彼女はポールが白ウサギが大好きだと言って、その翌日には白ウサギを買ってポールに贈っていました。その晩、彼女はポールから電話をもらったことを教えてくれ、彼から『白ウサギをどうもありがとう。また一緒にディナーでもどうだい?』と言われたと教えてくれました。私が2人の交際を知ったのはその時です。それ以降のことはよく知られている通りです」
リンダ・マッカートニーとポール・マッカートニーは1967年5月にロンドンのソーホーにあるナイトクラブのバッグ・オネイルズで出会っている。リンダ・マッカートニーは1998年にガンのために56歳で亡くなっており、ポール・マッカートニーは当時について「1年くらいは繰り返し泣いていた」と語っている。
リンダ・マッカートニーがアリゾナ大学で学生をしていた頃に彼女と出会ったというミキ・アントニーは次のように述べている。「彼女とは1年半にわたって親しくしていました。ただ、ご存知の通り、彼女はザ・ビートルズの世界に行ってしまいましたから、そこで関係は終わってしまいました……彼女はとても愛らしい人でした」
リンダ・マッカートニーは手紙の一通に次のように記している。「フリーランスの写真家になるために『タウン&カントリー』誌を辞めたの。今はとても調子がいいのよ。私の作品のほとんどがロックンロールのグループのものだから、主に10代向けの雑誌に写真を売っているの。すごく素敵なのよ。たくさんのイギリスのグループを撮影したわ。なかでもストーンズはお気に入りだった。ミック・ジャガーと一緒に出かけたんだけど、驚いたことに、彼は本当に素晴らしい人だったの」
一連の手紙は署名入りで2020年1月29日にロンドンのチスウィック・オークションに出品される予定となっている。
一方、ポール・マッカートニーはレコード・ストア・デイに際して“Home Tonight”と“In A Hurry”の2曲の新曲が公開されている。
2曲は昨年リリースされ、全米1位を獲得した最新アルバム『エジプト・ステーション』のグレッグ・カースティンとのセッションでレコーディングされた曲となっている。