アンディ・ウォーホルとルー・リードの化学反応から生まれた、伝説的な元祖アングラロックの旗手、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド。その両雄、ルー・リードとジョン・ケイルが、1968年の決別以来21年ぶりに共演した無観客ライヴの記録映画。
彼らにとって圧倒的なメンターであり愛憎ともなう友人ウォーホル追悼のために行ったもので、ウォーホルの死後3年近く経てからのことだった。ウォーホル、リード、ケイル三者の悔恨と情愛が極限で交錯したライヴパフォーマンスは唯一無二。シンプルなカメラワークで記録したのは、『エデンより彼方に』と『キャロル』でアカデミー賞撮影賞ノミネートの名匠エドワード・ラックマン。
ウォーホルに対する問いかけまたはウォーホル自身が語る設定の、リードとケイルが共同で書き下ろした15曲。二人は歌を交換する形で神話的なウォーホルの生涯にオマージュを捧げる。長い間失われたと考えられていたオリジナルネガだが、ラックマン監督がトッド・ヘインズ監督『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド』(2021)の撮影を進める過程で発見。オリジナル16㎜ネガから4Kで復元したのが本作。
今回の日本公開では、全15曲を日本語歌詞字幕付き。アンディ・ウォーホルの人物と生涯を、生い立ち「スモールタウン」、社交「オープン・ハウス」、美術界「スタイル・イット・テイクス」、仕事の仕方「ワーク」、映画への憧憬「スターライト」、コンプレックス「フェイセズ・アンド・ネームズ」、ポップアートの真髄「イメージス」、ヴァレリー・ソラナスの殺人未遂「アイ・ビリーヴ」、愛情「ノーバディ・バット・ユー」、ファクトリーの仲間「ア・ドリーム」、追憶「フォーエヴァー・チェンジド」といった15曲で痛切に謳い上げた。
しかも公開日10月28日(金)は、ルー・リードの命日の翌日に当たる(日本時間で当日)。
臨場感あふれるライブを是非、スクリーンで堪能して欲しい。
『ソングス・フォー・ドレラ 4Kレストア版』原題:SONGS FOR DRELLA
1990年-2021年(4Kレストア版)/55分/アメリカ
監督:監督:エドワード・ラックマン 出演:ルー・リード、ジョン・ケイル 字幕:林かんな
配給:オンリー・ハーツ 宣伝:ブライトホース・フィルム SNS宣伝:NANA
公式HP http://drella.onlyhearts.co.jp/ (9月中旬開設予定)
🄫1990 Initial Film and Television / Lou Reed and John Cale