『クリエイション・ストーリーズ』ダニー・ボイルのアドバイスとは?ニックモラン監督インタビュー

クリエイション・ストーリーズ

プライマル・スクリーム、ジーザス&メリーチェイン、オアシスなどを見出し、世界No.1のインディ・レーベルに上り詰めたクリエイション・レコーズの創設者アラン・マッギーの波乱万丈な半生を、製作総指揮にダニー・ボイルを迎え『トレインスポッティング』チームが映画化。『クリエイション・ストーリーズ~世界の音楽シーンを塗り替えた男~』が、10月21日(金)より新宿シネマカリテほかにて全国ロードショー、監督を務めたニック・モランのインタビューが到着!

本作の監督になった経緯について「頼まれたのです!」と笑うニック・モラン監督。しかし決してそんな単純な話ではなく「ディーン・キャヴァナーとアーヴィン・ウェルシュ(共同脚本家)は私のデビュー作『Telstar』の大ファンで、同作と明らかに類似性があります。私はプロデューサーのシェリー・ハモンドと会い、二人で大まかにキャスティングや予算の話をし、それでおしまいだと思っていました。現実になるまで様子を見ようと思っていたら、そのまま決まったのです」と明かす。しかし、一番肝心なアラン・マッギーの承諾が必要で「私はアランに会いに行きました。彼が殆ど喋っていました…。でも 幸いなことに、私は彼の心を掴む事が出来ました。ちょっとマニアックなインディ系の音楽に関する会話は、引けを取らなかったと思います。あの日から、我々はお互いへの信頼を築き、良好な関係となりました。」と振り返る。

アラン・マッギーについては「パーティで 2 度ほど、私が若手の役者として活動していた頃にちょっと会った事がありました。彼はいつも静かで、礼儀正しかったです。私はノエル・ギャラガーやクリエイション・レコーズ周辺の人達数名と仲良くしていました。アランは間違いなく、自ら話すというよりも人々に語られるような存在でした。」と彼の印象を話す。

製作総指揮のダニー・ボイルについては「監督を務めるのに必要な量のアドバイスをくれました。ダニーは、バイクのスタビライザーを外した上で、何故倒れたかを説明し、次にどうすればよいかをアドバイスするようなタイプです。彼は撮影現場に顔を出したし、『イエスタデイ』の取材中も我々の作品を好意的に語り、それがこちらの製作現場をまとめるのに実に役に立ち、士気を大いに高めました。」と心強い存在だったと語る。
さらに「彼は、決して押しつけがましくなかったです。彼に繋いだだけのラッシュを送ると、彼から励ましのメッセージと共に素晴らしいテキストメッセージが来ました。それを受けて作業した映像素材を彼にやっと見せたら、それに対しとても気の利いた提案を幾つかくれました。簡潔だけど見識深いコメントで、いつも最後に「貴方の映画だから、貴方のカットで。以上が私の提案だ」と書かれていました。でも諺にある通り、賢い人たちに囲まれたら彼らの言葉に耳を貸さないのは愚かでしょう。私はあらゆるアドバイスをメモし、それを伝え、映画に命を吹き込みました。無理やりカットさせられたと思った事は一度もありません。奇妙な話ですが、そうやって画をカットする事で、より幸せな気持ちになるのです。」とダニー・ボイルとの仕事を熱弁する。

完成した映画を観て「各々の要素を足し合わせた以上に大きくなり、ダニーには言いましたが「身に余るほど良い作品」となりました。私にも映画に絡めたいテーマが幾つかありました。しかし役者の演技がとても重層的で、作品は非常に洗練されたものとなった為、最初に決めていたテーマが引きずられる形で他のテーマも色々と描かれました。確かにこれはロックンロールを描いた伝記ものです。90 年代から届いたポストカードであり、歴史上最高に素敵なイギリスの 1 ページを思い出させてくれます。」と納得のいく映画を完成させたことに自信を覗かせる。
「しかし、成功したいという意志とそれに伴うダメージや、音楽の周りにある魔法やミステリー、「狂人が成功するのかそれとも成功が人を狂わせるのか」という鶏か卵かという難問をも描いています。同時に、物語が進むにつれ、成長し成熟していく映画でもあります。映画の最初は素朴な喜び、フラストレーション、興奮を描く事から始まり、最後は権力や堕落、運命を狂わす魔法といった、成功がその一因となりうる不本意な部分を描きます」と続け、本作が音楽シーンを描くだけに留まらず、アラン・マッギーの波乱万丈な人生を通して見えてくる成功と破滅のその先をも我々観客に届けてくれることを約束した。

クリエイション・ストーリーズ

クリエイション・ストーリーズ

製作総指揮:ダニー・ボイル 監督:ニック・モラン 脚本:アーヴィン・ウェルシュ&ディーン・キャヴァナー
出演:ユエン・ブレムナー、スーキー・ウォーターハウス、ジェイソン・フレミング、トーマス・ターグーズ、マイケル・ソーチャ、メル・レイド、レオ・フラナガン、ジェイソン・アイザックス
2021年/イギリス/英語/110分/原題:Creation Stories/配給:ポニーキャニオン 
© 2020 CREATION STORIES LTD ALL RIGHTS RESERVED 公式サイト: https://creation-stories.jp 

関連NEWS

  1. サウンド・オブ・メタル

    映画『サウンド・オブ・メタル』、10月1日より劇場公開されることが決定

  2. A24×ダーレン・アロノフスキー監督 『π〈パイ〉デジタルリマスター』 アザーポスター解禁

  3. Michael Jackson

    Michael Jackson、伝記映画『マイケル』の公開日が決定

  4. Liam Gallagher

    Liam Gallagher、ドキュメンタリー『As It Was』より新たな本編映像が公開

  5. 映画『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』予告編&ポスタービジュアルを解禁

  6. キリエのうた

    『キリエのうた』夏彦キャラクタービジュアル・映像解禁

  7. Billy Joel

    Billy Joel、1990年の『ライヴ・アット・ヤンキー・スタジアム』が劇場上映されることに

  8. ブロークン・ジェネレーション

    『ブロークン・ジェネレーション』 日本版予告篇が完成&場面写真追加解禁

  9. 石原良純「ワルい気象予報士がいると思う!?」自らの紳士さと映画の面白さに太鼓判!COSTA COFFEE×映画『ジェントルメン』 プレミアムイベント レポート

  10. ジョニー・デップ

    「シェイン 世界が愛する厄介者のうた 」シェインの長年の友人ジョニー・デップ、 インタビュー映像初解禁! 各界の破天荒な著名人コメントも到着

  11. Billy Joel

    Billy Joel、『ライヴ・アット・ヤンキー・スタジアム』のアンコール劇場上映が決定

  12. ボブ・マーリー:ONE LOVE

    映画『ボブ・マーリー:ONE LOVE』全米興収2週連続1位獲得。特別映像「世界中で巻き起こるワンラヴ旋風」公開

  13. マーベラス

    『マーベラス』 暗殺者:マギー・Q VS 護衛者:マイケル・キートン、緊張感漂うアクションシーンの本編映像解禁

  14. 胸騒ぎ

    クリスチャン・タフドルップ監督最新作『胸騒ぎ』、違和感を抱く会話をとらえた本編映像が解禁

  15. ファイブ・デビルズ

    『ファイブ・デビルズ』、本編映像を解禁

  1. THE YELLOW MONKEY

    THE YELLOW MONKEY「Sparkle X」特設サイト公開&新曲「ソナタの暗…

    2024.04.27

  2. バンドじゃないもん!

    バンもん!ななせぐみの入籍と第一子妊娠を報告、秋には恒例の主催…

    2024.04.27

  3. Kanye West

    Kanye West、「Like That」のリミックスでDrakeとJ.Coleを批判

    2024.04.27

  4. RealEstate

    Real Estate、米TV番組で「Water Underground」を披露したパフォー…

    2024.04.27

  5. Jam & Lewis

    Jam & Lewis、7月から8月にかけて来日公演が決定

    2024.04.27

  6. Mitski

    Mitski、最新アルバムより「Star」のMV公開

    2024.04.27

  7. Sleater Kinney

    Sleater Kinney、タイニー・デスク・コンサートで披露したパフォー…

    2024.04.27

  8. The Rolling Stones

    The Rolling Stones、『ハックニー・ダイアモンズ』ツアー開幕記念T…

    2024.04.27

  9. Talking Rock! FES

    Talking Rock! FES.2024、第2弾出演アーティスト9組を発表

    2024.04.27

  10. 『ザ・ウォッチャーズ』監視員募集中!ラランド ニシダが『ザ・ウォ…

    2024.04.27

  1. Talking Rock! FES

    Talking Rock! FES.2024、第2弾出演アーティスト9組を発表

    2024.04.27

  2. FUJI ROCK FESTIVAL

    FUJI ROCK FESTIVAL ’24、第5弾ラインナップを発表

    2024.04.26

  3. JOIN ALIVE

    JOIN ALIVE 2024、第二弾出演アーティスト&出演日割り発表

    2024.04.25

  4. 山人音楽祭

    山人音楽祭2024、第2弾出演アーティストにThe BONEZ、おとぼけビ〜…

    2024.04.18

  5. GREENROOM FESTIVAL

    GREENROOM FESTIVAL ’24、タイムテーブルを発表

    2024.04.16

  6. SUMMER SONIC 2024、第3弾追加アーティストを発表

    2024.04.10

  7. METROCK

    METROCK2024 全出演アーティスト発表、第7弾出演アーティストにNEWS…

    2024.04.05

  8. SiM主催フェス「DEAD POP FESTiVAL 2024」、出演アーティスト第二弾…

    2024.04.01

  9. RISING SUN ROCK FESTIVAL

    RISING SUN ROCK FESTIVAL 2024 in EZO 第1弾出演アーティスト発表

    2024.04.01

  10. Slow LIVE

    「大人のミニフェス」Slow LIVE、今年も東京・池上本門寺にて8/30(…

    2024.03.22