レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのギタリストであるトム・モレロはロックの殿堂に対する自身の見解について語っている。
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンはケイト・ブッシュ、ジョージ・マイケル、シェリル・クロウ、ミッシー・エリオット、ザ・スピナーズ、ウィリー・ネルソンと共に今年ロックの殿堂入りを果たすことが発表されている。
ブラジルの『ア・ラジオ・ロック』のインタヴューを受けたトム・モレロはロックの殿堂入りを果たすことについての感想を語っている。「よかったよ。5回ノミネートされてきたからね。5回目でやっと殿堂入りできて嬉しかったよ」
トム・モレロは次のように続けている。「ロックの殿堂のように、アーティストがやったことに対して複数のジャンルでの功績に目を向けていく場所があるというのはいいことだと思うんだよね」
「ここ数年でロックの殿堂はより民主的になったように思っている。ラッシュやキッス、ジューダス・プリーストのようなこれまでは疎外されてきたハード・ロックのアーティストや、なかなか入れなかったスティーヴィー・レイ・ヴォーンも殿堂入りを果たすようになった。だから、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンにとってもいい場所になると思っているんだ。ブラック・サバスやAC/DC、パブリック・エナミー、ザ・クラッシュといった大好きなバンドに加わることになるわけだから。素晴らしい仲間たちだよね」
ロックの殿堂入りが発表された際、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは声明を発表している。「ロックの殿堂に迎えられるまでには驚くべき経緯があります。1991年にロサンゼルスで4人の人間がサウンドと結束が交わる場所を目指して、音楽グループを結成しました。私たちは自分たちをレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンと名付けました」
「バンドはアルバムと同様に戦争機械となったアメリカ、白人至上主義、搾取への激しい反対運動で知られています。右翼的メディア企業が私たちが書いた曲をどれも排除しようとする中で、バンドの曲はオルタナティヴなラジオを新たな高みに導くことになりました」
「ニューヨーク株式市場を閉鎖させた歴史上初のバンドにもなっています。ムミア・アブ=ジャマール、レナード・ペルティエを初めとした政治犯を解放しようと声を上げたために、ソールド・アウトのアリーナから私たちを締め出そうとする警察組織の標的にもなりました。グアンタナモ・ベイに収容された無実の人々を拷問するために私たちの音楽を使ったファシスト的行為についてアメリカ国務省に訴訟も起こしました」
「レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの音楽と使命を認めてくれたロックの殿堂に感謝します。情熱的なファン、一緒に仕事をした多くの才能ある共謀者、活動家、反逆者、革命家、過去・現在・未来を問わず私たちのアートに影響を与えてくれたみなさんに感謝しています」
今年のロックの殿堂入りの候補にはシンディ・ローパー、ザ・ホワイト・ストライプス、ア・トライブ・コールド・クエスト、ジョイ・ディヴィジョン/ニュー・オーダーらの名前が挙がっていた。殿堂入りの式典はニューヨークのバークレイズ・センターで11月に行われる。