Bob Dylan、Timothée Chalametを担当したヴォーカルのコーチが映画への取り組みについて語る

ハリウッドでヴォーカル・コーチを務めているエリック・ヴェトロは映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』でティモシー・シャラメがボブ・ディランを演じるにあたって、どのようなトレーニングを行ったかについて語っている。

米『ローリング・ストーン』誌のインタヴューで、これまでに映画『エルヴィス』でオースティン・バトラーと仕事をし、今はブルース・スプリングスティーン役を演じるジェレミー・アレン・ホワイトとも仕事をしているエリック・ヴェトロは『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』でも仕事をしたティモシー・シャラメについて語っている。

エリック・ヴェトロはこの仕事をするにあたってボブ・ディランの音楽を聴いて、「ボブ・ディランの鼻声」と「単語の発音の仕方」を分析することになったと明かしている。

「若く聴こえるのと同時に、老けて聴こえるのがとても面白いと思ったんです」とエリック・ヴェトロはボブ・ディランについて語っている。「若い時でさえ年老いた魂のエネルギーというものがありますよね」

本作に向けてのティモシー・シャラメとの取り組み始め方についてエリック・ヴェトロは次のように語っている。「誰にでもやる、声を強くして声域を広げる通常の練習をやりました。そこから始めたんです」

「そこから前鼻のエクササイズと呼ばれるような取り組みに少しずつ移行していきました」とエリック・ヴェトロは語り、ボブ・ディランだったらヴォーカルのレッスンにどのように参加するか想像してみたと述べている。「どう思うだろうってね? 彼だったらどうしたいだろう、どうしたら彼もハマるだろうかと思ったのです」エリック・ヴェトロは映画でジョーン・バエズを演じたモニカ・バルバドも担当している。

「しっかりボブ・ディランのような声でありながらも、彼を戯画化するような領域には持ち込ませないという、適切なバランスを見つけることを常に考えていました」とエリック・ヴェトロは続けている。

エリック・ヴェトロはティモシー・シャラメが「ボブ・ディランのように話し始めた」として「すごく自然にそうなった」と語っている。

「ギターを持って歩いてきた最初の日のことを覚えています。彼は首にハーモニカもつけていました。その自然さに驚きました。ずっとそうしていたような感じだったのです。ボブ・ディランと同じようでした」

エリック・ヴェトロは知り合いの雑用係が早く現場についたティモシー・シャラメに話しかけた時のエピソードも明かしている。

「『何をしているんですか?』とその人物が尋ねたら、ティモシー・シャラメはボブ・ディランの映画をやっていると答えたんです。それで、ボブ・ディランの好きな曲をティモシー・シャラメに尋ねたら、ティモシー・シャラメは車道に立ちながら、曲を弾いて歌い出したんです」

「その話を聞いて、最初はティモシー・シャラメのやさしさと心の広さに感動しましたし、親しみやすさに胸を打たれました」とエリック・ヴェトロは続けている。「でも、その後に『やった! 彼はボブ・ディランになったんだ』と思ったのです。というのも、ボブ・ディランも同じようにするんじゃないかと思ったからです」

エリック・ヴェトロはティモシー・シャラメについて「宿題を忘れず、自分のやっていることを分かっている」と賛辞を寄せている。

映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』は全米でクリスマスに公開された後、日本では2025年2月28日より公開されることが決定している。

先日、ティモシー・シャラメは映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』より吹き替えなしで歌った“Girl From The North Country”と“Like A Rolling Stone -Newport ’65 Version”の音源が公開されている。

また、ボブ・ディランは自身に関する映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』についてソーシャル・メディアで言及している。

「もうすぐ公開になる『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』(なんてタイトルだろう)というタイトルの映画があるんだ」とボブ・ディランはツイートしている。「ティモシー・シャラメが主演を務めている。ティミーは優れた俳優で、僕だと完全に信じられるものになったと思っている。若い頃の僕、少し別の僕だよ」

ボブ・ディランは次のように続けている。「映画は2015年に刊行されたイライジャ・ウォルドの著作『ディラン・ゴーズ・エレクトリック!』を原作としている。60年代初頭の出来事からニューポートでの失態までを素敵に振り返ってくれている。映画を観た後、読んでみてくれ」

こうしたボブ・ディランの投稿を受けて、ティモシー・シャラメは「感激したよ」と述べている。「感謝しています。ありがとう、ボブ」

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