アカデミー賞 女優 ジェシカ・チャステイン主演最新作『あの歌を憶えている』が、2月21日(金)より、新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国公開、映画の中で大事な役割を持つジョン・レノン、松任谷由実も絶賛した名曲「青い影」についてご紹介します。
ジョン・レノン、松任谷由実も絶賛した名曲”青い影”の旋律が男女の凍った心を溶かしていく――
劇中で若年性認知症を患うソールが、唯一記憶に残っている亡き妻との思い出の曲として繰り返し耳にするのが、「青い影」だ。バッハの「G線上のアリア」をベースにして制作された、イギリスのロック・バンド、プロコル・ハルムのデビュー曲で、全英シングルチャートで1位を獲得し、6週間その座に留まった。アメリカのビルボード・ホット100でも初登場5位を記録し、全世界で1000万枚以上を売り上げた大ヒット曲。ジョン・レノンは「人生でベスト3に入る曲」、「この曲以外は聴く価値がない」とまで語り、日本でも松任谷由実は「青い影」を音楽活動の原点とし、山下達郎も影響を受けたと公言している。他のアーティストによるカバーバージョンは1000曲以上あるとされ、1977年のブリット・アワードではクイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」とともに「ベスト・ブリティッシュ・ポップ・シングル 1952-1977」の共同受賞に選ばれた。ローリングストーン誌では「史上最高の500曲」のリストで57位にランクイン。2009年には、英国の公共の場で、過去75年間で最も再生された曲として報告された。日本人にとっても、70年代のディスコのチークタイムでその曲で踊った人も沢山いるだろう。今なお人々の記憶に残り続けている名曲だ。
ミシェル・フランコ監督はこの曲を使用したことに対し、「昔から大好きな曲だったということもあるんだけど、メランコリックなものが伝わりやすい曲だと思ったんだ。何のことを歌っているかわからない歌詞というのも重要だよ。歌詞によって変な意図を観客に感じてもらいたくはなかったからね」と話す。
ソールは、消えていく記憶の中でこの曲だけは忘れずに、お気に入りの部分を繰り返し聞いたり、思いを寄せる女性に聴かせたり、大切に新鮮に曲を咀嚼し続けている。1967年のリリースから半世紀を経た今もまったく色褪せないエモーショナルな旋律が登場人物たちの心情を際立たせる映画『あの歌を憶えている』は2月21日(金)公開。
あの歌を憶えている
監督・脚本:ミシェル・フランコ
出演:ジェシカ・チャステイン、ピーター・サースガード、メリット・ウェヴァー、ブルック・ティンバー、エルシー・フィッシャー、ジェシカ・ハーパー
2023年/103 分/アメリカ・メキシコ/英語/シネマスコープ/5.1ch /原題:MEMORY/日本語字幕:大西公子
配給:セテラ・インターナショナル © DONDE QUEMA EL SOL S.A.P.I. DE C.V. 2023 https://www.memory-movie-jp.com