レッド・ツェッペリンのギタリストであるジミー・ペイジは“Dazed And Confused”の作曲クレジットを巡って新たな訴訟を起こされたことが明らかになっている。
今回の訴訟は“Dazed And Confused”に大きな影響を与えたと言われているミュージシャンのジェイク・ホルムスによって起こされたものになっている。
ジェイク・ホルムスは“Dazed And Confused”という曲を1967年に書いてレコーディングしており、ザ・ヤードバーズのオープニング・アクトを務めた際にジミー・ペイジがこの曲を耳にしたと言われている。
ザ・ヤードバーズはその後ほどなく自身のカヴァーを披露しており、ライヴでは定期的に演奏されることとなっていた。公式のスタジオ音源が制作されることはなかったが、1967年と1968年にライヴ音源がレコーディングされている。
その後、ジミー・ペイジはレッド・ツェッペリンで“Dazed And Confused”をレコーディングしている。同曲はジェイク・ホルムスの楽曲と非常に似ているものの、ジミー・ペイジが書いたインストゥルメンタルの新たなメロディーと歌詞が付け加えられている。“Dazed And Confused”はレッド・ツェッペリンの楽曲でも最も人気のある曲の一つとなっている。
これまで長年にわたってレッド・ツェッペリンによるヴァージョンの作曲クレジットを巡っては論争を呼ぶこととなっており、ジェイク・ホルムスは2010年に著作権侵害の訴訟を起こしている。この訴訟については法廷外で和解に達しており、その後は「inspired by Jake Holmes」が作曲クレジットに付与されることとなっている。
この合意がザ・ヤードバーズの音源にも適用されるかどうかは明らかにされていないが、今回、ザ・ヤードバーズの音源が公開されたのに伴ってジェイク・ホルムスは再び訴訟を起こすこととなっている。
米『ローリング・ストーン』誌が入手した訴状によれば、ジェイク・ホルムスはザ・ヤードバーズによる“Dazed And Confused”についてはクレジットやロイヤリティを得られていないと主張している。訴状では映画『レッド・ツェッペリン:ビカミング』に言及されており、レッド・ツェッペリンによるヴァージョンには「inspired by Jake Holmes」がクレジットされているものの、ザ・ヤードバーズによる“ヴァージョンは「written by Jimmy Page」としかクレジットされていないという。今回の訴訟はソニー・ピクチャーズと音楽出版社のワーナー・チャペルも被告となっている。
「映画におけるザ・ヤードバーズによる“Dazed And Confused”の演奏はジェイク・ホルムスの楽曲を演奏したものです」と訴状には記されている。「被告は原告の権利と原告の使用停止命令を具体的に知りながら、許可なくジェイク・ホルムスが作曲したものを使用し続けて、故意で著作権侵害を何度も行っています」
現時点でジミー・ペイジの弁護士らは今回のジェイク・ホルムスによる訴訟について正式な声明を発表しておらず、米『ローリング・ストーン』誌によるコメントのリクエストにも応じていない。