ブルース・スプリングスティーンはドナルド・トランプ大統領を批判する発言をしたことでドナルド・トランプ大統領の怒りを買うことになったが、再びステージでドナルド・トランプ大統領の政策を非難している。
ブルース・スプリングスティーンは先日のマンチェスター公演で三度にわたってドナルド・トランプ政権に苦言を呈しており、「腐敗して能力のない裏切りの」現政権に言及している。
ブルース・スプリングスティーンはその際に次のように語っている。「私の母国、愛するアメリカ、曲にしてきたアメリカは250年にわたって希望と自由の灯火だったが、今は腐敗して能力のない裏切りの政権の手中にある。今夜、アメリカという試みの最善の部分、民主主義を信じる人たち全員には、私たちと共に立ち上がり、独裁政治に声を上げ、自由の鐘を鳴らしてもらいたいんだ」
この発言を受けてドナルド・トランプ大統領は自身のトゥルース・ソーシャルで次のように述べている。「非常に過大評価されているブルース・スプリングスティーンが外国に行って、アメリカ大統領のことを悪く言っているのを見たよ。彼のことを好きになったことはないし、彼の音楽を好きになったこともないし、彼の急進的な左寄りの政治姿勢も好きじゃない。重要なのは彼が才能ある人物ではないということだ。単なる押し付けがましい不快な嫌な奴だね」
「干からびたプルーンのようなロッカー(彼の肌はすっかり衰えている)は母国に戻ってくるまで口を閉じているべきだ。普通運賃で戻ってくればいい。そして、どうなるか見てみよう」
In America the richest men are gaining satisfaction abandoning the worlds poorest children through sickness and death.
Bruce Springsteen.
— James Tate (@JamesTate121) May 14, 2025
この投稿にはアメリカ音楽家連盟も言及して、ブルース・スプリングスティーンとテイラー・スウィフトのことを擁護している。
ブルース・スプリングスティーンも現地時間5月17日にマンチェスターのコープ・ライヴで3公演のうち2公演目を行い、ドナルド・トランプ大統領の非難にもかかわらず、毅然とした態度で3分間のスピーチを行っている。
「今、私の国では民主主義の本質を変えるような出来事が起きているんだ。あまりにも重要なことで、無視できないよ」とブルース・スプリングスティーンは語っている。
「私の母国では言論の自由と反対意見を表明する権利について国民が迫害されている。それが今、起きていることなんだ」とブルース・スプリングスティーンは続け、5月14日の公演でも触れたことを繰り返している。
Bruce Springsteen won't be silenced. He was back at it again tonight in Manchester.
Still The Boss. pic.twitter.com/Skilu9sql4
— Molly Ploofkins (@Mollyploofkins) May 18, 2025
「アメリカでは最も裕福な男が世界で最も貧しい子どもたちを病気と死に追いやって満足感を得ている。そんなことになっている。私の国では誠意あるアメリカの労働者に苦痛を与えることでサディスティックな喜びを感じている。公正で多元的な社会をもたらした歴史的な公民権法を後退させようとしている」
歓声を受けて、ブルース・スプリングスティーンは次のように続けている。「アメリカの路上から住民を排除して、法の正当な手続きなしに、彼らを外国の拘置所や刑務所に強制送還している。これが今起きていることだ。私たちに選出された議員の多数派は不適格な大統領と不正な政府の悪用からアメリカ国民を守ることができなかった。アメリカというものが深層で何を意味するのか、そのことをまったく考えていない」
「約50年にわたって自分が歌ってきたアメリカはリアルなものだし、こうした欠点にもかかわらず、素晴らしい人々による素晴らしい国家だ。だから、こうした瞬間も生き抜いていく。今は希望を抱いているんだ。それはアメリカの偉大な作家、ジェイムズ・ボールドウィンの言ったことは真実だと信じているからなんだけれど、彼はこう言ったんだ。『この世界には望むほどの思いやりはないが、十分にある』と。さあ祈ろう」