ブラーのドラマーであるデイヴ・ロウントゥリーは「賞味期限」を過ぎてまでバンドでいたくはないと語っている。
ブラーは2023年に再始動して、8年ぶりとなるアルバム『ザ・バラード・オブ・ダーレン』をリリースして、同年7月にソールド・アウトとなったウェンブリー・スタジアムでの2公演を行っている。
写真集『ノー・ワン・ユー・ノウ』を9月9日に刊行するにあたって『NME』のインタヴューを受けたデイヴ・ロウントゥリーはバンドの今後について歌詞も覚えられず、「車椅子に乗って」までステージに立ちたくないと語っている。
「61歳になったんだ。21歳の時は61歳でアルバムを作って、ツアーをして、チャートに入るなんて笑止千万だと思っていた。21歳の人は僕についてどう思うんだろうと考えるんだ。いずれは歳を取りすぎてやれなくなる時が来るんだろうけど、その前にタオルを投げ入れることを決めるんじゃないかな。誰も賞味期限を過ぎても続けたいとは思ってないからね」
まだ続けたいという気持ちがあるかと尋ねられ、デイヴ・ロウントゥリーは次のように答えている。「ああ。僕らをスタジオに入れさせようとするには面白いアイディアが必要なんだ。前回はウェンブリー・スタジアムだった。あれには逆らえなかった。その前は2012年にオリンピックが終わった時のパーティーだった。さらに前は2009年のハイド・パーク公演だった。もう一度やる面白いアイディアを思いつく人がいたら、やることになると思うよ」
「そのうち、『言ってないことはないのか?』、『ブラーが作るべきいいアルバムはないのか?』と思う時が来るんだろうね。車椅子に乗って、曲も覚えられなくなるのはまだ先だと思うから。だって、ザ・ローリング・ストーンズを見てみてくれよ。彼らはツアーをやっているだろ」
昨年、ベーシストのアレックス・ジェームスはバンドが「長きにわたって」続いていくことを願っていると語っている。
当時、バンドの今後についてアレックス・ジェームスは次のように語っている。「昨年は本当に魔法のようだった。だから、続けていければと思っているし、生きている限りスペシャルなものしていきたい。長きにわたって続いていくことを願っているよ」
先日、アレックス・ジェームスは今年のビッグ・フェスティバルでブリットポップの名曲をクラシックで演奏する試みが行われることを明らかにしている。
ライヴ・パフォーマンスと食への取り組みを組み合わせたビッグ・フェスティバルはオックスフォードシャー州キンガムにあるアレックス・ジェームスのコッツウォルズ農場で8月22日から24日にわたって開催される。
オーケストラとゲスト・シンガーを迎えてダンス・ミュージックの名曲を演奏した昨年のミニストリー・オブ・サウンド・クラシックのように、アレックス・ジェームスは生バンドとフル・オーケストラでブリットポップの名曲を披露するアクトが最終日となる8月24日のトリを務めることを発表している。
アレックス・ジェームスは次のように語っている。「昨年の夏はミニストリー・オブ・サウンドをクラシックで演奏するアクトがヘッドライナーを務めたんだけど、文字通り衝撃を受けたんだ。フェスティバルで観た中でも最高のもので、オーケストラやレーザー、照明といったプロダクションによってフェスティバルのアンセムとなっていたんだよ。素晴らしかった。涙しない者はいなかったね」
「それでスペシャル・ゲストを迎えて、スタッフが揃えば、いろんな曲にストリングスや管楽器を入れて、パーティーできるんじゃないかと考え始めたんだ。完全に再解釈するというわけじゃなく、曲の素晴らしさを引き出せたらと思ったんだよ」