ナイン・インチ・ネイルズのシンガーであるトレント・レズナーはコーチェラからラスヴェガスと飛ぶ飛行機で「死にかけた」おぞましい体験について語っている。
トレント・レズナーは最近ナイン・インチ・ネイルズのメンバーとなったアッティカス・ロスと飛行機に乗っていたところ、飛行機は突然急降下を始めたという。
数々の映画のサウンドトラックで賞を受賞してきたウィニング・チームとも言える2人だが、この時は差し迫る死を受けて、トレント・レズナーはすぐ隣に座っていたダブステップDJのベースネクターの方を見たという。
トレント・レズナーは「ザ・クワイータス」に次のように語っている。「ベースネクターも一緒に乗ってたんだけどさ。彼が俺の隣に座ってたのを覚えているよ。最初は彼が誰か分かってなくてね。でも飛行機で死にかける体験をすると、それがすべてを変えるんだ」
トレント・レズナーとベースネクターは急角度の降下の間、ずっと手を握っていたという。
「高度を保つまで僕らはずっと手を握っていたんだ」と彼は語り、次のように続けている。「それまでは意識してなかったんだけどさ。今では飛行機に乗る時はいつでも、死ぬ可能性のある空っぽの空き缶に乗ってるんだと思ってるよ」
そのような体験をしたトレント・レズナーだが、ナイン・インチ・ネイルズは9月から12月にかけてツアーの日程が発表されている。
トレント・レズナーは先日、友人かつコラボレーターであったデヴィッド・ボウイの死の影響について亡くなったアンソニー・ボーディンを引き合いに出して語っている。
トレント・レズナーはデヴィッド・ボウイについて今どのように思うかと訊かれると、次のように答えている。「まず、アンソニー・ボーディンについて言っておきたいんだけどさ。彼に会ったことはないんだけど、彼のいる世界のほうが好きだったよね。彼はある意味突出した存在だったことが分かってね。特に最近になってなんだけどさ。損失だよ、文化としてね。ああいう声は必要なものだったんだ」
彼は次のように続けている。「ボウイに関しては付き合いがあったけど、僕は彼の作品を研究して、それを続けてたんだよね。それって『さあ、僕たちはまだ終わっていない。行かなければならない場所がまだある。君がこの世界に必要なんだ』と言われてる感じでね。まるで家族のような存在だった。この世には、そんなふうに信頼できるように思える人というのがいるんだよ。援助みたいなものがなくてもね。不安定な頃に、そうした人たちが重ねてきた人生を知ることができるのは素晴らしいことだよね。たとえ不安定じゃない時でもね。そういうことについてすごく考えているんだよ」