Guns N’ RosesのDuff、ソロ作で落ち着いた音楽を作りたかった理由を語る

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ガンズ・アンド・ローゼズのベーシストであるダフ・マッケイガンは最新作『テンダネス』の制作過程について言及して、本作で自身の限界を押し拡げたかったと語っている。

ダフ・マッケイガンは5月31日にソロ・アルバム『テンダネス』をリリースしている。アルバム『テンダネス』でダフ・マッケイガンはガンズ・アンド・ローゼズの『ノット・イン・ディス・ライフタイム』ツアーで2年半にわたり、世界中を回った時の経験を振り返ったものとなっている。

ダフ・マッケイガンはアイオワ州デモインのラジオ局「レイザー 103.3」のアンディ・ホールの番組に出演して、最新作『テンダネス』の制作過程について語っている。「昔から、こういう厳粛で抑制された音楽を作りたいと思っていたんだ」と彼は語っている。「20年にわたって少しずつ作ってきたもので、90年代の半ばからずっと作りたいと思っていたものなんだよ」

「俺はミュージシャンとして成長を続けたいと思っているし、自分の限界を広げ続けたいと思っている。おかげでガンズ・アンド・ローゼズや他のプロジェクトにとってもいい影響が出ているよ。音楽的に一つの場所に留まるということがないわけでね。心から誇りに思うことができるアルバムになっているよ。異なる作品ではあるけど、メッセージやアティテュードは同じだと思う。それは失うことのないものだし、振り落とすことができないものなんだ」

ダフ・マッケイガンは本作で自身についているイメージを払拭したかったとして、続けて次のように語っている。「いまだに大酒呑みだと思われていると思うんだ。もう大昔の話なのにさ」とダフ・ダフ・マッケイガンは笑いながら語っている。「どういうわけか、俺が言葉を話していることにすら驚かれるんだよ。ミュージシャンとして、常に自分を押し広げていきたいと思っているんだけどね、自分の中にそういう感情があることを幸運に思っているんだ。好奇心が旺盛で、今も音楽に魅了されているっていうさ」

「俺はいろいろなことを勉強したいと思っている。あらゆる変わったことに取り組んで、いろいろな音楽を聴くようにしているんだ。このアルバムは自分にとってのエクササイズのようなもので、ようやく腰を据えて20年間やりたかった厳粛な音楽に舵を切って、シューター・ジェニングスにプロデュースしてもらったという感じなんだ。彼は楽曲を信じてくれたし、どうすれば目指している方向に進めるかを知っていた。ELOやポール・マッカートニー、エルトン・ジョンの音楽、ウィリー・ネルソンが1977年にリリースしたアルバムなんかを参照した……それらを真似しようとしていたわけではなくて、そうしたアーティストたちのサウンドやコンセプトを参考にしたいと思ったんだ」」

ダフ・マッケイガンは自身のバンドでフロントマンを務めることにも言及して、ガンズ・アンド・ローゼズのバンドメイトであるアクセル・ローズを引き合いに出して次のように語っている。「ローデッドの時に何年かやっていたけどさ。(ベーシストとは)異なるものなんだ。ギグのある日は、話すこともできないわけでね。つまらないよ」とダフ・マッケイガンは笑いながら語っている。

「俺はアクセルを見ているわけでね。彼は俺の知っているなかで最も仕事熱心なシンガーだよ。彼からは多くのことを学んでいる」とダフ・マッケイガンは続けている。「ソロでのツアーをこなす上で、たくさんのことをメモしているんだけど、そのすべてがアクセルから学んだことなんだ。彼は師匠だよ。今回のツアーでフロントマンを務める時には、個人的なメッセージを届けたいと思っている。平和や調和を届けられたらと思っているよ。もしそれが高尚過ぎるものでなければね」

ダフ・マッケイガンは続けて、本作に収録されている“Feel”について「愛する人を失うことについての曲」であることを明かして、楽曲を書いた背景について次のように明かしている。「(元ヴェルヴェット・リヴォルヴァーのバンドメイトである)スコット・ウェイランドの死をまだ受け入れられずにいたんだ」とダフ・マッケイガンは語っている。

「どう対処すればいいのか分からなかった。受け入れられなかったんだよ。不幸なことに、それ以前にも友人たちを何人も亡くしていてね。ガンズ・アンド・ローゼズの再結成ツアーが始まった時には、プリンスが亡くなった。プリンスは一番好きなアーティストの1人なんだ。彼のアルバムの1枚に、18歳の頃の俺は救われたんだ。それから、クリス・コーネルに、(リンキン・パークの)チェスターも亡くなった……それで、“Feel”という曲を書いた。曲の中で具体的な名前には言及していないけど、これは思い出についての曲なんだ。愛する人を失うことについての曲なんだよ」

ダフ・マッケイガンはプリンスについて次のように語っている。「俺にとっては『1999』に収録されている“Something In The Water (Does Not Comput)”が大きくてね。俺も当時は18歳で、人生に適切なことなんてなかったけど、当時のシアトルではたくさんのことが起きていてね。ヘロインが蔓延していたんだよ。俺は音楽をやってたんだけど、ヘロインは俺のバンドにも侵入してきて、バンドの全員を奪って、ルームメイトやガールフレンドも使うようになっていった。みんなにもそうしたことを思い起こさせる曲ってあるだろうけど、俺にとってはこの曲だったんだよね」

ダフ・マッケイガンは昨年の3月よりプロデューサーのシューター・ジェニングスと『テンダネス』の制作に取り掛かっている。彼らはガンズ・アンド・ローゼズのツアーやシューター・ジェニングスのアルバム『シューター』のレコーディングの合間を縫い、カリフォルニアのエコー・パークにあるステーション・ハウス・スタジオでレコーディングを行っている。『テンダネス』にはシューター・ジェニングス率いる彼のバンドのほか、ザ・ウォーターズとダフの兄であるマット・マッケイガンがトロンボーンを担当しているザ・スーサイド・ホーン・セクションが参加している。

一方、ガンズ・アンド・ローゼズは今年、ケンタッキー州ルイヴィルで開催されるラウダー・ザン・ライフ・フェスティバルや、ボナルー・フェスティバルの会場で開催される新たなフェスティバルであるイグジット111、オースティン・シティ・リミッツ、ヴードゥー・ミュージック+アーツ・エクスペリエンスなどのフェスティバルへの出演が発表されている。

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