トゥールのメンバーは新作のリリースまでに時間がかかっていたことが原因でフロントマンであるメイナード・ジェームス・キーナンに殺害の脅迫が寄せられていたことを明かしている。
トゥールのドラマーであるダニー・ケアリーは新たなインタヴューの中で、来たるニュー・アルバム『フィア・イノキュラム』を完成させるまでにメイナード・ジェームス・キーナンが対峙しなければいけなかった重圧について語っている。
「彼のことは気の毒に思うよ」とダニー・ケアリーは英『メタル・ハマー』誌に語っている。「アホみたいな奴らから殺害の脅迫を受けたと言っていてね。そういう奴らは、俺たちの仕事における倫理が分かっていないんだろうな。自然に生じるものではないんだよ。トゥールの今回のアルバムと同じサウンドのアルバムなんて存在しないわけでさ。俺たちが届けたものを聴いてもらっているわけで、それはこれまでの過程の賜物なんだよ。簡単なプロセスで生まれたものじゃないわけでさ」
一方で、ギタリストのアダム・ジョーンズはアルバムを完成させなければいけないという重圧は感じていなかったとしながらも、ファンの批判の矛先となっていたメイナード・ジェームス・キーナンのことは危惧していたと語っている。
また、ベーシストであるジャスティン・チャンセラーは最高だと思えるアルバムを完成させるまでの苦労について次のように語っている。「完成に近づいたと思った時もあったんだ。アルバム分の楽曲を書き上げて、なかにはクールだと思える曲もあったんだけど、すべて白紙に戻して、一からやり直していたんだよ。かなり大変だったね」とジャスティン・チャンセラーは語っている。
トゥールはニュー・アルバム『フィア・イノキュラム』を8月30日にリリースすることが決定している。『NME』のジェイムス・マクマホンはトゥールの通算5作目となる新作について、満天の5つ星を付けたレヴューの中で「時間をかけて進んでいくような至福の作品で、長らく耳を満足させてくれる」と称している。
一方、トゥールはメイナード・ジェームス・キーナンとジャスティン・ビーバーの一連の「騒動」がきっかけとなり、バンドの“Parabola”とジャスティン・ビーバーの“Love Yourself”をマッシュアップした音源がオンラインで公開されている。
オンラインで公開されている音源はこちらから。
メイナード・ジェームス・キーナンは先月、バンドの大ファンであることを公にしたジャスティン・ビーバーに対して「参ったね」とツイートしていた。