Billboard LIVE TOKYO「冨田ラボ 即興作編曲SHOW 〜NEW ALBUM レコーディング初日大公開!〜」@1st Stage

作曲開始前に、リハーサル時に作成した音源を用いて、本公演時間で垣間見れる内容を音で説明をする冨田から「これをやったあと、全く違うものを作る予定なのに、この曲が頭から離れなくて。やっと忘れたのにまた聴いちゃった(笑)」と笑いを誘いつつ、作曲が始まった。

クラシック・ピアノに向かう冨田が早速演奏し、旋律が紡がれていく。いくつものリズム・和音を奏で、頭の中に思い浮かんだであろうフレーズたちが、正に音として響き渡る。ドラムパターンはPC内で作成され、ループされたリズムに合わせ、クラシック・ピアノを録音していく。繰り返されるフレーズ、次のコードを探す様は、まさに楽曲の形成における瞬間であり、我々はその目撃者となっている。

ベースを手に取り、コード進行に合わせたフレーズを探す。ピアノと織りなす32音符と64音符の交差は、まさにスリリングそのものである。
冨田のファルセットでメロディを録音し、ハーモニーを重ねていく中、ここでシーケンスがフリーズするというトラブルに見舞われる。
対応中に冨田から「この氷り方(フリーズ)見たことある方います?」と話しながらも「実は焦ってます」という心境を話す。
レコーディング時や作曲時のトラブルはなるべく避けたいものの、必ず付きまとうことであり、冨田ファンや録音技術者の方ならこの気持ちがわかるはずだ。

結果的にベース・トラックとコーラス・トラックが録音出来ていないという災難に見舞われたが、先程のトラック分を再録音していく。
そして、シンセサイザー等の音色で装飾していく過程は、”マエストロ”としての編曲の断片を垣間見ることが出来る。ギターの録音では、様々なシュミレーターで音色を操作し、さらに楽曲の構成を施していく。

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