ZIGGYが30年ぶりにサンプラに帰還! ゲストも迎え、全26曲を熱唱

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この楽曲は、2017年春、ZIGGYの再始動が発表された後、最初にリリースされたシングル曲だが、ずいぶん以前の曲のようにも感じる。
それはたんに古いという意味ではなく、再始動後のZIGGYの歩みが濃厚で、約3年弱という時間以上の長さを感じるからだ、
また、本レポートの序盤で現在のZIGGYを鉄壁の布陣と記したが、そう感じさせる瞬間が何度も訪れる、
例えば、「STEP BY STEP」でのカトウタロウや佐藤達哉による厚いコーラス・ワーク、ZIGGYクラシックの「WHISKY, R&R AND WOMEN」でのToshiとCHARGEEEEEE….による“今のグルーヴ”……いや再始動後の曲もライヴを重ねてきて、森重を含めて5人の手によってどんどんアップデートされている。
また、「WHISKY, R&R AND WOMEN」では、森重が各メンバーにコーラスを歌わせるという一幕があったのだが、そこからも今のZIGGYがバンドとして“いい空気感”とともに進んでいるのが伝わってきた。

さて、ライヴもいよいよラスト・スパート。
ここで2人目のゲスト・ギタリスト、横関 敦が呼び込まれる。
そして、森重が、ZIGGYが戸城憲夫(b)との2人時代に作ったアルバム『BLOND 007』のレコーディングに横関が参加してくれたこと、その前作『ZOO & RUBY』のデモ音源でもギターを弾いてくれたことなどを語る。
そして、その『ZOO & RUBY』に収録されていた「BE YOURSELF」の横関によるデモ・ ヴァージョンをまず披露。
いきなり横関らしい速弾きが入り、ソロでも横関らしいテクニカルなフレーズが盛り込まれるなど、森重がこのヴァージョンで録り直したいと語るのも納得の1曲だった。
そして、森重と横関は知り合って30年以上経ったとのことで、そのうえでステージでの共演は初めてとのこと。
観客に“お前ら、幸せだぞ”と言っていた森重だが、その幸運をもっとも感じていたのは森重だったのは間違いない。
そして、続いては、『BLOND 007』から「12月の風になりたい」をプレイ。
CHARGEEEEEE…が“初めてプレイしますよね?” と話していたが、このレアな選曲はファンには大きなサプライズだったろう。
もちろん、流麗なフレーズはさすが横関!

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そして、気がつけば、メンバー紹介をはさんで、最後に2曲を残すのみ。
まずは、最新シングルからタイトル曲の「I STAY FREE FOREVER」、そして最近のライヴでも本編最後のブロックで披露されてきた「WONDERFUL FEELING」。
ともに、今のZIGGYだから生まれた、今のZIGGYらしさを色濃く感じさせる2曲で、ファンにも今のZIGGYの姿勢を強く印象つけたのではないだろうか。
メンバーが去った後、すぐに沸き起こるアンコールの声と拍手。
「ヒカリノアメ」でも振られていた“ヒカリノアメ”(光るキャンディ)が暗転した場内で揺らめいている。
ほどなくして現われた森重は“せっかく座ってたんだから、座ったままでいいよ”と告げ、“バラード、やりまーす”と。
プレイされたのは「時の流れる音を聞けば」だ。
イケイケでアッパーなロックン・ロールだけでなく、バラードにもいい曲が多いのがZIGGYの強み。
もちろん、佐藤達哉の ピアノが印象的な「時の流れる音を聞けば」も名バラードだ。
そして、次のアルバムに向けてのマテリアルが揃いつつあることが語られ、“スウィング、ドライヴ、ロックン・ロール”な1枚になるであろうことが告げられた。
その後、再びゲスト・ギタリストとして横関が招き入れられ、森重がアコギを手にして「STAY GOLD」が奏でられる。
この曲の制作やレコーディングにも横関 敦が参加しており、森重が言うところの“オリジナル”という形で披露される。
確かに曲中のちょっとしたフレーズ、ソロなどに横関ならではのプレイが盛り込まれ、これもまたファンにとって大きな喜びだったと思われる。
曲が終わり、“こんなきれいな「STAY GOLD」の景色は初めてだよ。ありがとう”という森重が語り、横関やスタッフへの感謝が述べられる、そして、“予定になかった”という「MELODY」をプレイ。
しかし、この夜、何度か感じたが森重の歌が熱い!熱すぎる!明日(12月27日)には大阪でのツアー・ファイナルが控えているというのに、それを感じさせない熱唱が1曲目から続いてきた。
2度目のアンコールでは、森重と CHARGEEEEEE…がファンから贈られた日の丸を手に登場。
そして、“みんながやると思っている曲をやるよ(笑)”という森重の言葉と佐藤達哉のキーボードに導かれるように「Silent Eve を待ちながら」が披露される。
楽曲の雰囲気とミラーボール、ファンが振る“ヒカリノアメ”……クリスマス・イヴが2日遅れて、サンプラに訪れたひと時だった、
楽しかったライヴも、いよいよ最後……佐藤達哉がピアノで「DON’T STOP BELIEVING」のメロディを奏ではじめ、今夜を締めくくる代表曲中の代表曲が響きわたっていった。

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