あいみょん インタビューvol.52

8月2日にメジャー3rdシングル「君はロックを聴かない」をリリースするあいみょん。
昨年11月にメジャー・デビューを果たし、メジャー2ndシングル「愛を伝えたいだとか」で一気にその名が広まったあいみょんが、満を持してリリースする今作は、青春を切り取ったストーリーをあいみょんの魅力と共に、余すことなく表現されている。年代を問わず、その情景が浮かぶであろう今作について語ってもらった。

—“自信のあるものはこうです!って観せるのは大事”

—いきなり歌詞の話を訊きたいんですけど、「君はロックを聴かない」の中で”ドーナツ盤”って使われていることにびっくりして。

あいみょん:「レコード」っていうよりは、「ドーナツ盤」の方がしっくりくるんですよね。浜田省吾さんが大好きなんですけど、歌詞の中によく出てきてて。「初恋」って曲の中にも、「ドーナツ盤に刻まれた3分間の物語」ってう一節があったり。初めて聴いたときは、もちろん「ドーナツ盤って何?ドーナツの何なんやろ」って(笑)。

—(笑)。でもあいみょんに取って、それがしっくりくるということは、ごく当たり前の名詞なんですよね。それによって、こんなにも明確なストーリーがある歌詞にも関わらず、すごくリアルに映る気がするんですよ。

あいみょん:ああ、確かに。でも、すごく意識をしている部分かもしれないです。私にとって、詞を書くということは物語を書くことやと思っているタイプなので、起承転結をしっかりしたいとかもあるし。そこに「ドーナツ盤」とかわかりやすい名詞を入れることで、より印象づけられるのかなって、けっこう考えますね。

—「君はロックを聴かない」もそうですけど、あいみょんの中で描くストーリーと、実体験に基づく何かが交差するときの、境界線みたいなものはあるんですか?

あいみょん:基本的には私の妄想で書いてるんですけど、やっぱり自分の青春の思い出やったりは組み込むので、無意識にストーリーに入ってるかもしれないです。「青春と青春と青春」は特にそうかも。

—ちょうどその話も出たので、あいみょんは膨大なストック曲を持っているとのことですが、今回の2曲は?

あいみょん:ストックです。基本的には常に新しいものをって思っているんですけど、今回のサード・シングルのタイミングが決まったときには、既に「君はロックを聴かない」は完成はしていて、「すごく良い曲ができた!」って、自分でも思っていたんです。ただ、誰にも聴かせていなかったし、私だけのジャッジではダメなので、先に無理矢理ライブで演奏したんですよ。

—リリースするかも決まっていないタイミングで?

あいみょん:そう。そしたら、レーベルの方も「この曲は良いからサード・シングルはこれだね」って言ってもらえて。

—よっしゃ!ってなったよね(笑)。

あいみょん:うん(笑)。やっぱり、自信のあるものはこうです!って観せるのは大事やなって思いましたね。

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