T$UYO$HI (The BONEZ)インタビューvol.49

—The BONEZが進化したというよりは、深化。

—それこそ、この時代だからこそ、モノへの想いとか愛情とかが、中学生の頃に買ってたくらいの情熱じゃないと買わないかもしれないですね。「Pay money To my Pain COMPLETE BOX」がそのよい例で、それが全てではないにしろ、そういったモノへの愛情とバンドへの愛情から、デイリー1位っていう数字も残せたわけですし。

T$UYO$HI:まあ、ぶっちゃけ1位とかどうでもいいんですけどね、たったの一日だし。ただ、記録としての1位っていうのは、バンドにとってはたかだかな数字だけど、1位になった数字が嬉しいというよりかは、今でもそれだけP.T.P.を好きでいてくれる人がいてくれたことが嬉しい。今はApple Musicで全曲聴けるわけだから、曲を聴きたいだけじゃなく家に置いておきたいものを作らなきゃダメだと思って、ピクチャー・レーベルにしたり一番下にチケットを入れたかったの。内容もそうなんだけど、俺はパッケージとしてもモノとしても、とてもよいモノが出来たと思ってるの。で、それは2016年という10周年もそうだし、1個の区切りだと思うんですよ。そういう意味で必要なものだったのかな。

—The BONEZで言えば、『To a person that may save someone』で、区切りというか確実に変われたじゃないですか?

T$UYO$HI:そうですね。更に今の俺の感覚でいうと、ちょっと『Astronaut』に戻りそうな気もしてる。

—より、アッパーな曲ですか?

T$UYO$HI:『To a person that may save someone』でスケールのでかい曲をやったでしょ、今はちょっとアッパーな曲とかをやりたい気分かな。まあ、これは変わらないんですけど、The BONEZというものに感情的な部分というのは勿論ですけど、やっぱりJESSEが輝くものというものをもっと俺は打ち出したいというか。これまではJESSEの引き出しを開ける作業をしてきたし、俺たちはこういう曲もできるぞというのを見せてきた。けどそろそろ、その中での必殺技を出す時期という感じとういうか。LIVEで「こういう曲をやってるときが楽しい!しっくりくる!」というのが見えてきたから、ちょっとその枠を広げるというかは、その技を突き詰めて行くタイミングなのかなぁと。更に新しくThe BONEZが進化したというよりは、深化。強力になったエネルギー感に満ちた曲をブチ込みたいなという気分ではありますね。

—曲作りについても、T$UYO$HIさんの比重が大きかったですけど、少し変わりそうですね。

T$UYO$HI:だし、『To a person that may save someone』は俺が曲の元ネタをいっぱい作って、全パートを録音してみんなに渡してっていうのが多かったけど、ちょっと4人で音を出して作る比重にしたいなっていうのがある。

—「Paper Crane」や「Leaf」のように、ジャムって作るイメージですか?

T$UYO$HI:そうそう。何から何まで、俺の頭の中にあるものを自宅で具現化しちゃわない。例えば家でギター弾いちゃうと、NAKAにそのギター・イメージが付いちゃうから、デモとして形にはそこまではしない。勿論、作り込む曲も必要になってくると思うけどね。やっぱりJESSEにはRIZEがあるから、The BONEZとの違いで、作り込みによって出てくる曲も必要。けれども、もうちょっと勢い重視で、メンバーとのジャムで出てくるものをアレンジするとかにしたいというのはあるな。

—ここまで伺うとムチャ新曲が楽しみで。『To a person that may save someone』も良かったし、去年のライブも良かった。でも、今年のワンマンは「The BONEZ “SPRING OUT TOUR 2017″」のみですよね。

T$UYO$HI:まあ、今年はRIZEがたくさんありますからね。

—そうなんです。でも、本当はThe BONEZをメンバー自身がもっとやりたいんじゃないかなって。

T$UYO$HI:そりゃそうっすよ。RIZEが20周年ってのはわかってたことだから仕方ないけど、それがなきゃやりたいですよ。俺、好きな人とは毎日でもいたいタイプだすから(笑)。まあ、これは俺の正直な意見として、RIZEはもうRIZEとして確立してるから、言ってしまえばどのタイミングでLIVEをしても、もうRIZEとして成り立つと思うんですよ。けど、The BONEZは今いかないと…ってのは正直感じます。

—すごくわかります。

T$UYO$HI:辻さん以外にも「今年やんないの?え!もったいない」って言われる。やっぱり”今行かなきゃいけない”っていうタイミングが、バンドにはあるんですよ。The BONEZはそういうときな気がするから、ちょっと歯痒い感じはありますよ。RIZEのことはもちろん大好きですけどね。

—その中、The BONEZは1月末にL.A.へ行かれるんですよね?

T$UYO$HI:遊びに行くだけです、なんつって(笑)。曲作りで5日間くらい。

—Huntington Beachも行けそうですか?

T$UYO$HI:泊まるところが空港の近くなんだけど、俺は行く(笑)。また自分のバンドで行けるかと思うと、めっちゃ嬉しい。

—そうですよね。戻られる頃には「To person that may save someone Live at Shibuya O-EAST Complete package」も締め切ってるタイミングですけど。

T$UYO$HI:ドキュメントが1時間くらい追加されてのかな。前回のCDについてたDVDは、ゲストがいてのツアー・ドキュメントだったから中だるみしない感じだったけど、今回のはワンマンだからマジで俺らのことが好きじゃないとつまんないかもね(笑)。

—うですか(笑)?音楽を鳴らしていないときでも、The BONEZであるという人間味がすごくあるわけじゃ無いですか。その方がリアルな部分に触れられる面白みとかあるかなと。

T$UYO$HI:そうだね。でも、例えばL’Arc~en~Cielとか氷室さんとか布袋さんとかさ、日常が見えない人たちのドキュメントだったら「おぉ!」ってなるかもしれないけど、俺らなんて普段からそこらにいるヤツらなんだから(笑)。そのくらい、俺らにしてはただのツアー中の日常がだから。

—これからThe BONEZのツアーもありますけど、アルバムはその後に期待していて良いですか?

T$UYO$HI:うーん、年内にリリースは厳しいかなぁ。あ、話が変わるんですけど、この前やっと映画のODYSSEYを観て「なんてポジティブなんだ!」って。我が家の最近テーマはODYSSEYで、何かあったとしても、どう動くかが重要で。JESSEの動ける時間も限られてるけど、その上でかんちゃん、ナカとやれることをやるしかないっていう感じかな。

—では、T$UYO$HIさん自身は止まらないって思ってていいですか?

T$UYO$HI:俺は止まらないっすよ。何をするのかは全くわからなくて、自分自身でも「今年は何をするんだろう?」って思ってるところあるけど(笑)。

—火星で農業じゃないですけど、The BONEZに還元できる”何か”ですね。

T$UYO$HI:俺のことだから、何かまた新しいことにチャレンジするかもしれないし。正直、先は見えない不安もあるけど、楽しい。The BONEZのアルバムは来年には出したいから、その為の水面下の準備かな。

—では、「The BONEZ “SPRING OUT TOUR 2017″」か、今年中にThe BONEZの新曲を聴けたらという、淡い期待をしつつ。

T$UYO$HI:そうだね…まぁでもそこはまだ何とも言えないかなぁ…。やりたいけどね。スタジオ入れるのが、実質4日しかないから、色んな曲ネタを貯めるのに充てるか、1曲を作り込むのに充てるかにもよると思うけど。Kのときと一緒というか、みんなで普段と違うところに行くと気分も違うし、カラッとした曲を作りたい気分だから、L.A.でそういう曲ができたらいいな。


取材:2016.01.09

インタビュー・テキスト:Atsushi Tsuji(辻 敦志) @classic0330
Photo:垂水佳菜

リリース

NEW Blu-ray
「To person that may save someone Live at Shibuya O-EAST Complete package」
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ライヴ

The BONEZ SPRING OUT TOUR 2017

■2月3日(金) 横浜Club Lizard
OPEN 19:00 / START 19:30
■2月9日(木) 広島SECOND CRUTCH
OPEN 19:00 / START 19:30
■2月10日(金) 岡山LIVEHOUSE IMAGE
OPEN 19:00 / START 19:30
■2月12日(日) 新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
OPEN 17:30 / START 18:00
■2月16日(木) 仙台MACANA
OPEN 19:00 / START 19:30
■2月17日(金) 盛岡CLUB CHANGE WAVE
OPEN 19:00 / START 19:30
■2月19日(日) 札幌BESSIE HALL
OPEN 17:30 / START 18:00
■3月15日(水) 福岡Drum Be-1
OPEN 19:00 / START 19:30
■3月17日(金) 梅田CLUB QUATTRO
OPEN 18:30 / START 19:30
■3月18日(土) 名古屋CLUB QUATTRO
OPEN 17:00 / START 18:00
■3月20日(祝・月) 渋谷CLUB QUATTRO
OPEN 17:00 / START 18:00
■3月24日(金) 高松DIME
OPEN 19:00 / START 19:30
■3月25日(土) 松山サロンキティ
OPEN 17:30 / START 18:00
■4月2日(日) 沖縄桜坂セントラル
OPEN 17:30 / START 18:00

■料金
¥3,500 (税込・ドリンク代別)
山嵐 20th Anniversary 『RED ROCK TOUR』
2017.02.21
会場:郡山 CLUB#9
時間:開場19:30 / 開演20:00
チケット:前売り¥3,900(D代別)

ACIDMAN 20th Anniversary 2man tour
2017.03.03
会場:金沢EIGHTHALL

時間:Open 18:30/Start 19:00 チケット:¥4,800(入場時別途ドリンク代)

ONE OK ROCK 2017 “Ambitions” JAPAN TOUR
2017.03.08
会場:アスティとくしま
時間:開場18:00 / 開演19:00
チケット:¥6,500(税別)

2017.03.09
会場:アスティとくしま
時間:開場18:00 / 開演19:00
チケット:¥6,500(税別)
《一般発売》1/21(土)〜
チケット詳細http://thebonez.com/live/

アーティスト情報

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