The Beatles、4人のメンバー全員で日本で製作した抽象画がオークションに出品

ザ・ビートルズは4人のメンバー全員で製作した抽象画がオークションに出品されている。

『イメージズ・オブ・ア・ウーマン』と題されたこの絵画は1966年に日本武道館で行われたザ・ビートルズ唯一の来日公演の際に製作されたものとなっている。

ザ・ビートルズは1966年6月29日に日本に到着したが、世界的なビートルマニアもあって、メンバーは当時の東京ヒルトンホテルで外出禁止などの措置が取られていた。

クリスティーズのプレス・リリースによれば、あるファンがホテルに向かうザ・ビートルズに画材を渡したとのことで、ランプを中央に置いたテーブルの上に紙を置き、それぞれが自分のコーナーに絵を描くことになったという。真ん中の空白には4人のサインが入れられる形となっている。

ツアーに同行していたフォトグラファーのロバート・ウィテカーは作業中、ザ・ビートルズのメンバーが『リボルバー』としてリリースされるアルバムを聴いていたと語っている。「この時ほど穏やかで集中しているのを見たことはありませんでした」

アート・ディーラーのケイシー・ロジャースは本作について次のように述べている。「ザ・ビートルズの歴史でも魔法のような瞬間が結晶化されたものです。音楽カタログの外に、物理的な遺作として紙に残された作品があるのは貴重なことです。大切な一品で、アート作品でもあります。なので、おそらく幅広い収集家にアピールすることになるでしょう。物語を伝えてくれる素晴らしい一品です」

オークションのページはこちらから。

https://www.christies.com/lot/the-beatles-1966-images-of-a-woman-6467442

21インチ✕31インチの作品は当初タイトルは付けられていなかったが、ポール・マッカートニーが描いた場所に女性の身体が見えると考えられたことから『イメージズ・オブ・ア・ウーマン』というタイトルが付けられることとなったという。ケイシー・ロジャースは「すべては見る人次第と言えるのでは？」と述べている。

『イメージズ・オブ・ア・ウーマン』は来日公演後、ビートルズ・ファン・クラブの会長だった下山鉄三郎が所有し、1989年にレコード店主のニシノ タカオの手に渡っている。同作は2012年にオークションに出品されている。