デヴィッド・ボウイは「エラ」シリーズの第5弾となるボックス・セット『ブリリアント・アドヴェンチャー(1992-2001)』の日本盤が12月22日にリリースされることが決定している。
また、未発表アルバム『トイ』のボックス・セット『トイ:ボックス』の日本盤はデヴィッド・ボウイの誕生日の前日となる2022年1月7日に全世界同時リリースされる。
ボックス・セット・シリーズは現在までに『ファイヴ・イヤーズ [1969-1973]』、『フー・キャン・アイ・ビー・ナウ [1974-1976]』、『ア・ニュー・キャリア・イン・ア・ニュー・タウン [1977-1982]』、『ラヴィング・ジ・エイリアン [1983-1988]』という4作品がリリースされている。
『ブリリアント・アドヴェンチャー(1992-2001)』には、この期間にデヴィッド・ボウイが発表した『ブラック・タイ・ホワイト・ノイズ』や『郊外のブッダ』、『アウトサイド』、『アースリング』、そして『アワーズ…』といったスタジオ・アルバムに加え、2000年6月27日にロンドンにあるBBCラジオ・シアターで行われたライヴの模様を収録したライヴ・アルバム、アルバム未収録曲や別ヴァージョン、Bサイド曲を収録したコンピレーション作品『リコール5』、未発表アルバム『トイ』といった作品が収録される。
アルバム『トイ』は、2000年のグラストンベリーでの凱旋公演後にレコーディングが行われていたアルバムで、1964年から1971年の間に初めてレコーディングした楽曲を新しい解釈でレコーディングするために、マーク・プラティやスターリング・キャンベル、ゲイル・アン・ドーシー、アール・スリック、マイク・ガーソン、ホリー・パーマー、そしてエム・グライナーからなるバンドと共にスタジオに入っている。同作は1999年発表の『アワーズ』に続くアルバムとしてリリースされる予定だったが、デヴィッド・ボウイが所属レーベルのヴァージンと揉めたことでお蔵入りとなっている。
デヴィッド・ボウイの共同プロデューサーであるマーク・プラティは『トイ』について次のように語っている。「『トイ』というアルバムは、喜びや燃え盛る炎、エネルギーを琥珀の中に捉えた瞬間のような作品です。音楽を演奏することに喜びを感じている人々のサウンドがここにあるのです。デヴィッドは数十年前の自身の作品を、今までの経験値と新鮮な視点から再検討していました。20年経った今、私も再びこの作品に立ち戻っているのですから、同じ意味を持っているんでしょう。彼はよく『マーク、これは僕たちのアルバムだよ』って言っていました。昔の楽曲を再び掘り下げるこの旅路において、私は彼と共に深くのめり込んでいっていたのを知っていたんでしょうね。ようやくこのアルバムが、私たち全員のものだ、と言えるようになることを非常に嬉しく思っています」